三ヶ月坊主

個人的嗜好をSexyと戦わせるゆるオタク

限界だったので人生ゲームにメンバーの名前付けて伝説のアイドルにしたり普通に就職して誰かと結婚して普通に帰って普通に眠らせたりした②

どうしてこんな事になってしまったのか、人生ゲーム for Nintendo Switchの簡単な説明などは前回記事をご覧ください↓

mikozezone.hatenablog.jp

 

◾️ちびーず編

 前回のふまけん編を経て、私が掴んだ人生ゲームのポイントは以下の3つ。

・転職しすぎない(ランクアップできるのは給料日コマだけで、かつルーレットにより成功が決まるケースが多いので、止まる回数=ルーレット試行回数をとにかく増やす必要がある)

・ステータスは基本は特化型でどれか一つを伸ばす(ランクアップのルーレット時に有利になる事が多い、ただし就きたい職業によっては他のステータスも最低限伸ばしておく)

・大学受験は子供時代終了までに就きたい職業までのステータス値が不足している時以外は不要(給料日マスに止まれるチャンスが4ターン分減る、就職さえしてしまえばステータス自体は後からでも伸ばせる)

いかがだろうか。なんかものすごく色んな事を暗に言われている気がするのだがそこは気にせず、この教訓を胸にちびーず編をプレイする事にする。

 今回もアバターは頑張った。我ながらマリウスの再現度はなかなかだと思うが、聡ちゃんが大変難しかった。このゲーム、意外と髪型のバリエーションないので……勝利くんとの差別化で黒髪にしておいた方が似たかもしれない。

 

<赤ちゃん時代>

 一番最初のターンで、しょうりがミルク会社のPR動画募集に応募、ゴロゴロしている動画で見事優勝に輝いてスタートした。この時点で勝利が約束されている。

 そうは家族に遊んでもらったり、家族に絵本を読み聞かせてもらったりととにかく家族に愛されていてほっこり再び。

↑これはしょりそうが赤ちゃんアートに挑戦していた時の画像。

 マリウスはいきなり職業体験パーク(前回も出てきたキッ◯ニアみたいなやつ)でアイドルを体験。君素質あるよ。あとは家族にピアノを教わったりしていた。よいご家庭。

 上記のしょりそう赤ちゃんアート以外は絡みイベントが発生しなかった。人数が増えた分確率も上がると思ったのだが、ここは完全に運任せ。

 

<小学校時代>

 しょうりはスポーツ教室で野球を体験。他にも公園で遊んだりと、体力を育むイベントが目立つ。そのせいか、

ダンスパーティー…ではなく運動会の二人三脚のパートナーとしてマリウスからご指名。猛特訓の末に一等賞をとっていた。関係ないけどこの二人の二人三脚見たいな。絶対不要な小競り合いをしてる気がする。

 そうは友達と虫取り中に新種の虫を見つけるという、DASH適性100%イベントを発生させていた。また、なんと子役としてデビューし映画にエキストラ出演。職業体験パークでは配信者体験をしたりと、出役に関するイベントが目立つ。やっぱり君たち素質あるよ。

 マリウスは冬休み読書に明け暮れたり、海外に家族旅行に行ったりと、大変リアリティ溢れたイベントが発生。海外ではちゃんと英語を喋れたらしい。思い起こされる通訳全引き受け(て聞くだけ聞いて自分で納得して訳さない)エピソード……

 

<中学校時代>

 ここからは部活選択により、特定のステータスを伸ばしやすい状況になる。せっかく三人いる事だし、特化型育成をするため、以下の割り振りでステータスを伸ばしていく事にした。

・しょうり…体力

・そう…センス

・マリウス…知力

まあ何となくご理解いただけると思う。勝利くんって実はとってもタフネス。喉強いし。

 という事で、しょうりは運動部に入部。練習試合で活躍しつつ、うさぎの世話を真面目にしたり、学級新聞を真面目に作ったり、電車で席を譲ったり、全国大会で優勝したりと、あまりにも青少年の鑑すぎた。このアバターの茶髪は生まれつき(赤ちゃん時代から)なので校則にも引っかかってませんし髪色証明書も出してると思う。ブラ校の創楽くんなら分からんけど。

 そうは文化部に入部したが、学校に遅刻したり、ターン中3分の2で部活動に身が入らず散歩したり、友達と浜辺で宝探しをしたりしていた。いいんだよ…好きなことやんな…。でも文化祭にはちゃんと参加して盛り上げるため奔走し、クラスの人気者になっていた。この文化祭イベントで「モテる」というカードを獲得。これを持っていると好感度が上がりやすくなる。部活をサボっていた割にコンクールでは銀賞をとっていた。この聡ちゃん普通にドラマとかで観たくないですか?

 マリウスは帰宅部で勉強に励む事に。授業中寝そうになって自分をビンタで起こすという、完全に前回のふうまと同じ行動を取る。でも勉強だけでなく、運動部の助っ人をしたり、きれいな写真を撮ったり、充実した生活を送っていた。全国模試では10位以内。さすが。ただこの人生ゲームでは中学校時代には受験イベントが発生しない。中高一貫校に通ってるのかもしれない。

 

<高校時代>

 入学一発目、そうはクラス一のオシャレさん(多分)みさきさんに話しかけ、ファッションの話で意気投合。かと思えば、同じターンでは浜辺でバーベキューしていた時に炭を忘れて困っていたところをピンク髪のキラリさんに助けてもらうなど、「モテる」所持者の名に恥じない好感度上げっぷりを見せる。しかしいまいちセンス値を上げきれず、コンクールでは部門賞に終わった。

 一方、しょうりは真面目そうなさらさんに話しかけてテスト対策の話で盛り上がるが、好感度はあまり上がらず。しかしこのターンでクラスをまとめ上げて運動会での優勝に大きな貢献をし、「モテる」カードをゲット俺とお前これでライバル。さらにインターハイでは優勝を成し遂げる。

 マリウスはななみさんに話しかけて友達になるが、その後は格闘ゲーム大会を観に行ったり、文化部の子(そうとは別の子)と一緒にオーケストラのコンサートを聴きに行ったりとマイペース。全国模試ではB判定だったが、無事に大学に現役合格をキメる。実際直前までD判定とかでも全然大学って受かるから受験生諸君は諦めないでほしい。

 今回はマリウス以外は大学受験せずに就職する事にした。基本的には、よほど運が悪くなければ子供時代終了までに最低限のステータス値は稼げるようになっている。ただし、知力系の職業は比較的要求ステータスが高い(医者に関しては就職までにBまで育てないといけない)ので、マリウスのように知力特化型で育成する場合のみ、大学受験は有効な選択肢になってくる。示唆やめろ。*1

 

<大人時代前半>

 今回しょりそうは就職を選択したので、いきなり職業選択画面に飛ばされた。この時点で二人とも、体力/センス特化型職業ならだいたいどれにでも就けるだけのステータスをゲットしている。

 悩んだ結果、しょうりは野球選手を選択。小学校時代にスポーツ教室で野球をやっていたのが決め手になった。多分中高の運動部も野球部だったのだろう…という事にしておく。この世界に野球大会はないが、あったらさぞ活躍してくれる事だろう。スカウトが来ている試合で活躍し、プロ入り直後からいきなり一軍でのスタートとなった。ドラフトで名前を呼びまくりたいもんな。

 そうは漫画家を選択。一番イラストなどの美術系に近い職業がこれだった。こちらも、出版社に送った最初の漫画が新人賞を受賞し読切掲載が決定。さらにもう一つ新人賞も獲得、順調なスタートをキメる。ギャグマンガ日和作者?

 

 一方、マリウスは現役合格した大学でキャンパスライフを満喫。初手で合コンを開催ししょりそうを召喚するという、前回のふうまと全く同じ事をする。

左から読切漫画家・プロ野球一軍選手・大学一年生だ。ちなみに女性陣は左から順にみさきさん・キラリさん・かおるこさんだ。お気付きになられただろうか。3分の2が既にそうが高校時代に好感度上げ済な事に……。確認だけど、これマリウス主催だよな?*2

 この合コンでマリウスはそうの子供時代のエピソードを褒めまくり、そうマリの好感度がグイグイ上がる事に。(* '♡')そちゃんねえ〜すごいんだよ〜……目に浮かぶよ……そして置いていかれているしょうり……

 マリウスはこの後も、料理サークルで料理にハマったりクイズ研究会に入ったりと満喫しているようだった。何より。

 

 三人で合コンをしている間にも、しょうりは試合で活躍し、プロ入りからまだ間もないにも関わらずオールスターに選出される快挙を果たす。野球詳しくないけどこれかなりの快挙ですよね?オフシーズンはHaワィ…ハワイに合宿に行けたみたい。よかったね。

 そうは連載会議で連載候補に挙げられるが、残念ながら連載ならず。しょうりの試合を観戦に行って休憩時間にサインをもらったり、逆にしょうりが家に遊びに来たりする。この遊びに来た時、そうは丁度原稿の修羅場真っ最中。そんな時に遊びに来るか?と思ったけど、しょうりの事なので(?)差し入れとかに来てくれたのかもしれない。さらには置いてあったキャラクターラフ画を見てベタ褒めしてくれる。なんていい子なんだ。そうも嬉しかったらしく、修羅場なのにその場でラフを清書した上にサインをしてしょうりにプレゼント。前回のふまけんと同じく、しょりそうがお互いのサインを持ち合う展開となった*3

 

 そうこうしているうちにマリウスが大学を卒業、高い知力を活かして科学者になる事に。しかし一発目の研究でいきなり値が合わず、データ改竄の誘惑を跳ね除けて(マジで選択肢にあった)研究をやり直した結果、借金を負ってしまう。さらにそれを取り返そうと研究に必死になりすぎたのか、実験に失敗し施設を爆破、さらなる借金とスランプを負うハメに……。スケールがでけえ。

 ちなみにこの"スランプ"は、カードとして強制的に背負わされる。いろいろな職業で発生するカードで、実は前回配信者をやっていたふうまも背負った事があったのだが、次のターンで華麗に消し飛ばしたので言及する隙がなかった……

 この"スランプ"、同時期にそうも背負う事になる。担当編集が変わったところソリが合わず、なんとネームを全ボツにされてしまったのだ。マリウスが借金背負って身動き取れない時期で良かったな担当さんよお〜〜科学者マリウスが開発した巨大ロボで貴社が竹書房並のペシャンコぶりになるところでしたよ~~

 しかもそうのスランプはまあまあ続き、マリウスが所長の研究を手伝ってあっさり解消しているのを尻目に、公園でスケッチしても治らず、連載会議には再び落ち、苦しい時期が続く。しかし話題のアニメの二次創作を自分流の絵柄で書いてSNSにあげたところ、あまり伸びなかったがスランプはあっさり消えた。現代すぎる。

 その頃一方しょうりは我関せずと、ひたすらノック練習とバッティング練習に明け暮れ、オールスター戦で活躍しメジャー入りを決めていた。どこの大谷翔平

 

 スランプを解消したそうマリは、なんとほぼ同時期に結婚。そうは、いずれも高校時代からの知り合いであるみさきさん(料理人)・キラリさん(配信者)のどちらを選ぶのか注目されたが、キラリを選んで教会見学デートからそのままゴールイン。お祝い金の支払いでしょりマリに借金を背負わせるという大技を繰り出す。

 一方のマリウスは、大学時代のあのちびーず合コンで出会ったかおるこさん(新人俳優だった)に対する好感度が工場見学デート一発でマックスになり、即結婚。お祝い金の借金はお祝い金で返済するとばかりに集金し、ついでに研究で背負っていた借金まで一部返済するというファインプレーを見せつけた。

 一方的に借金をダブルで背負わされたしょうりは、

アメリカの地で謎のイベントを起こしていた。このマリウス、悪い顔すぎる。おかげでしょうりは体力値がぐっと上がり、マリウスは借金を完済。しょうりはこの直後にチームの人気投票で一位を獲得する。

 

 新婚のそうはキラリと恋愛映画デートをしたり、長女が誕生したりと充実した私生活を送るが、マンション購入後にマリウスと偶然出くわした際、見栄を張って今の職業を「人気漫画家」と言ってしまう。仕事面ではあまり活躍できていない現状を自覚して挑んだ連載会議、とうとう…………連載できませんでしたー(ゴチ)。さすがにこのへんで、私のルーレット運、悪すぎ…?になる。その後は長女が福引で当てたチケットで遊園地に家族で遊びに行ったり、担当編集からもらった資料代で限定フィギュアを買ってしまったりと、いまいち仕事は乗り切らないまま…だけど幸せそうなのでOKです。

 その頃、しょうりはタワマンを購入し、シーズンMVPにも選ばれるなど仕事面は絶好調。さらに、例のちびーず合コンで出会ったうち、そうマリと結婚しなかった最後の一人・みさきさんとデートしてキャンプ用品を購入したり、研修医のさらさんと高級レストランでデートしたりした。このさらさん、覚えているだろうか。高校の同級生、しょうりが入学後最初に話しかけた子です。あの時もあまり好感度は上がらなかったが、このさらさんは上がりにくい子のようで、今回もあまり上がらず。その悔しさをバネに(?)仕事に打ち込み、メジャーホームランダービーで新記録を出し優勝、大人時代前半は幕を閉じる。

 

<大人時代後半>

 前回のふまけんの時は二人とも後半になってからの結婚だったので気付かなかったが、大人時代後半になるタイミングでパートナーの職業ランクがアップしたり、子どもが就職したりするらしい。そうと結婚したキラリさんは配信者として登録者が10万人突破、さらに長女が俳優になる。子どもが手を離れたタイミングで田舎旅行(サブマップ)に行き、ビーチデートやプラネタリウムデートを楽しみ、次女も授かるなど私生活は順調そのもの。

 マリウスのほうは、かおるこさんがドラマに脇役で出演するステップアップ。マリウス自身もデータ分析など研究を地道に重ね、「昨日見た夢を参考に研究」というウルトラCを繰り出して完成させた論文が高評価を得る。その論文が所長に評価され、研究所内でのランクがアップ。こちらの夫婦は各々のキャリアアップを優先しているようだ。

 しょうりは試合後ファンとの写真撮影に応じるなどファンサービスを欠かさず、人気はキープしているが、ホームランダービーで失敗し二度目のMVPは逃してしまった。そんな時、心の支えになったのがさらさんだったのか…?なかなか好感度が上がりにくい中、既に一人前の医師になっていたさらさんに果敢にアタック、牧場デートや映画デートを繰り返し、新居としてコテージを購入した上でプロポーズしゴールイン。過去最高に粘り強かった。結婚直後再びMVPに輝くなど、公私ともに絶好調となる。

 

 公私ともにの充実度でいうとマリウスも負けていなかった。超高性能カメラを開発して特許を取り、以降毎ターン特許使用料が手に入るフィーバータイムに入る。海外の論文パクリ疑惑をかけられてネットで炎上するも、それで逆に奮起したのか、自分の研究所を持つまでに出世。かおること怪獣映画鑑賞デートをし、長女も誕生して大きな家も購入。いいな〜!(心の声)

一方のそうは美術館を回ったりとセンスを磨く努力は惜しんでいないのだが、私のルーレット運が最悪なせいでまた連載会議に落ちてしまう。なんと脅威の四連続失敗。そうこうしているうちに次女も漫画家になったのだが、収入を見る限り明らかにそうより多い。一瞬で子に追い抜かれた。マジかよ。私のルーレット運が悪いばっかりに……と懺悔している間にキラリとカフェデートをして長男が生まれていた。切り替え早いな。

 しょうりは結婚直後に長男が誕生、それを機にか、スポーツバラエティ番組で真面目に解説をして好評を博す。しょうりはちょこちょこ真面目な描写が出てくるね。ホームランダービーで準優勝するなど、選手としても相変わらず良好なコンディションを保っている。ところで今更だけどホームランダービーって何?

 

 マリウスはなんとここで宇宙飛行士のオファーが来る……のだが、これまでの研究を一旦放棄しなくてはいけないというのに(私が)ビビってオファーを蹴ってしまう。結果、科学賞(多分ノーベル賞)にノミネートされるまでになるので結果オーライか?この頃長女も成人し、マリウスと同じく科学者の道を歩むことに。なお大人時代前半終了ぎりぎりで次女が誕生した。

 しょうりの長男もこの頃成人、科学者になる。マリウスの娘としょうりの息子が発明を巡ってライバル関係になるドラマを撮ってくれ。子が手を離れたタイミングでなのか自宅を買い替え……たのだが、この人生ゲームで最高額の家、なぜか宇宙シャトル。マリウスが進出を諦めた宇宙にしょうりが進出する事となった。なおその直後、しょうりはホームランダービーで失敗、そのキャリアで初めて怪我を負って大人時代前半が終了する。

 ここまで私生活は充実していたが未だに連載会議に通らず読切作家のままのそうは、それでも公園でスケッチをするなど、腐ることなく努力を重ねる。そして……とうとう……やっと……なんと……連載会議に…………通りました〜〜!!!やった〜〜!!!(ここで流れるCongratulations)

 

<最後の時代>

 キラリの登録者がとうとう100万人を突破。今までそうを支えてくれてありがとうな。そうはやっと連載が通ったのが嬉しかったのか、徹夜で作業した後にサイン会をするなどなかなか無茶をしていた。ほんとにそういうのって良くないらしいから気を付けてね。その後は引退したのか、仕事関連のイベントは起きず。部屋を片付けていたら限定グッズを発見して高額で売れたり、絵画コンクールで入賞したりした……んだけどそれあなたが担当編集からもらった資料代で買っちゃった限定フィギュアじゃない?売って大丈夫?絵画コンクールに元連載作家が入賞してきたらそこからまた仕事増えない?大丈夫?などと思っている間にそうはゴール。マイペースすぎる。

 マリウスのところは、かおるこさんがとうとうドラマ主演を果たす。時代を跨いだ関係上、1ターン前に誕生したばかりの次女が爆速で成人、この子は俳優になった。マリウスは後進を育成する立場になり、講師を引き受けたはいいが、そのせいで自分の研究が進まないと不満気。生涯現役精神が強い。でも文句を言いつつも研究プロジェクトでも後輩を指導し、地域のゲートボール大会で優勝し、最後の最後に高性能自動車を開発するなど、ゴールまで八面六臂の大活躍だった。ところでマリウス、結局何ジャンルの科学者だったの?

 大人時代最後に怪我を負ったしょうりだったが、無事引退試合を終え、さらに現役時代の功績を買われてチームの監督に就任。今度は監督の立場で世界を目指す事に。プロ野球殿堂入りを果たし、最終的にチームを優勝に導いた。家族関係も良好そのもので、科学者になった一人息子に夫婦揃って招待を受けて旅行に出かけた…と思ったらなんと行き先は宇宙ステーション。いやこの人自宅が宇宙シャトルなんですけど…とか言ってはいけない仲良し家族としてテレビ取材を受けるなど、幸せな人生を送ったのであった。

 

<最終結果>

優勝したのはしょうりだったが、それぞれ幸せそうな人生であった。野球選手として頂点を極めたしょうり、とにかく賑やかな家庭で楽しそうだったそう、キャリアと家庭をうまく両立させたマリウス。まあ、そうちゃんの連載会議は絶対もっと早い段階で通せたと思う……ホンマにごめん……*4

 ふまけん編での反省を生かし、一旦普通の人生(の割にメジャーMVPだったり連載漫画家だったり科学賞にノミネートされたりしているが)を送ってもらったが、それでもやはり抗いがたいのが、伝説のアイドル……

 

 次は君たちも、伝説のアイドルにしてあげるからね……

 

③ふまけん伝説のアイドル編につづく

 

*1:その術はオレ(大学の四年間をモラトリアムに費やした私と前回のふまけん)に効く。やめてくれ。

*2:今更だが注釈で、合コンの相手キャラをこちらが指定する事はできない。完全ランダム。

*3:ふまけんのサインは公権力に没収されたけどね!詳しくは前回の記事を参照。

*4:この後何周かプレイしたが、漫画家は連載会議通るまでも通った後もめちゃくちゃ運任せなので、ランク上限到達までの難易度が非常に高かった。

限界だったので人生ゲームにメンバーの名前付けて伝説のアイドルにしたり普通に就職して誰かと結婚して普通に帰って普通に眠らせたりした①

 私の愛したSexy Zoneというグループが3/31にあまりにも美しい幕引きを迎え、4/1にはtimeleszの名前とメンバー追加オーディションが発表され、本当にもうSexy Zoneは永遠になり、これから新たな何かが始まるのだと痛感し、情緒が大混乱し、気が付いたらこう↓なっていた。

正直この時の心の動きはもう自分でもよく分からない。Switchの中に五人を閉じ込めておきたかったのかもしれない。リハビリテーションすぎる。全然知らないけど箱庭療法って多分こういう事なんだろうな。

 そもそもは、何日か前に出た令和ロマンの実況プレイ動画を観て面白そう〜やろっかな〜とちょうど思っていたゲームがこの『人生ゲーム for Nintendo Switch』だった。普通に実況として面白かったのでオススメです。高校生がみんなあの半透明の硬いカバン使ってると思ってるのさすがに同世代すぎる。


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 Sexy Zoneの永遠の名曲『ぎゅっと』の歌詞で、

普通に就職して誰かと結婚して 普通に帰って普通に眠る

というものがある。これを"普通"とはかけ離れた人生を選択して送っているアイドルが歌うのを聴くと毎度心がぎゅっとなってしまうのだが、そういういわゆる"普通"の人生を送っているゲーム内の架空の(架空すぎる)メンバーを見て、逆説的に「今現実の彼らが選択している人生がどれほど稀少なものなのか、その輝きを見せてもらえているこの現実世界がどれほど美しいのか」を確認したかったのかもしれない。


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本当に分からない。ただただ五人を私のSwitchの中で永遠にしたかっただけかもしれない。

 

 かくして、五人の人生が私のSwitchの中で交錯する様を見届けるぞ……と(勤務中に)決意を固め、会社終わりにパッケージ版を購入し、握りしめて帰宅し、家事を済ませていざソフトを起動した私の目にふと入ってきたパッケージ外装。

おい!!!!!

一度にプレイできるのが四人までだった。本当にアホすぎる。買う前に気付いてほしかった。お前はいつもそうだ。誰もお前を愛さない。何が五人をSwitchの中に永遠に…だ。寝言はパッケージを見てから言え。

 買ってしまったものはしょうがないので、とりあえずふまけん・ちびーずの二周に分けてプレイする事にした。

 

◾️ふまけん編

 とりあえず普通の人生を送ってもらおうという事で、普通の服装のアバターを作成した。結構力作である。

 この『人生ゲーム for Nintendo Switch』は、通常モードではプレイヤー「人生リアリティーショーの出演者」という体で話が進む。なので途中途中でこの両脇のうさんくさい司会者とアシスタントが出てきて、途中経過や結果発表をしてくれる。無駄にcv.山寺宏一花澤香菜だがセリフはあんまりない。

 赤ちゃん時代・小学校時代・中学校時代・高校時代・大人時代前半・大人時代後半・最後の時代の7パートに分かれているのだが、高校時代までのパートは3ターンずつしかない。大人時代前半と大人時代後半は15ターンずつ。年数的に言えばそうだろうけども体感的にはもっとあるよね。

 とにかく、笑っちゃうぐらい架空の二人の人生をスタートさせてみよう。

 

<赤ちゃん時代>

最初は赤ちゃん時代からスタートする。家族で職業体験パーク(キッザニア的な?)に遊びに行ったり、家族に絵本を読んでもらったりと、家族に愛されている描写がふんだんに出てきて心がほっこりする。

ほっこりしていたらふうまが初手で知力バクハツしてびびる。どういう状態なんだ。この子、今知力爆発したな…と思う瞬間が親にあるのだろうか。子持ちの方で我が子の知力爆発の瞬間を見た経験のある方いたら教えてください。

 この体力・知力・センスという3つのステータスは、各コマに止まるたび起こるイベントで上がったり下がったりする。大人時代になってから職業を選択するのだが、このステータス値によってなれる職業が決まってくる…ということは覚えておいていただきたい。

 プレイヤー同士は赤ちゃんの頃から家族ぐるみの付き合いがある友達という設定のようで、おうちに遊びに行ったり、公園で遊んだりする。この後、大人時代に至るまで二人の交友イベントは続くことになる。

急にエモナレーションを入れるな。

エモナレーションの後にふうまに負けじと知力をバクハツさすな。

 

<小学校時代>

 無事小学校に入学。赤ちゃん時代は基本的に発生するイベントをただ眺めるだけで完全に運任せだったのだが、ここから選択肢が表示されるイベントが増えてくる。こちらの選択が二人の人生に影響を与えるわけなので、コントローラーを持つ手にも力が入る。若干の。

 「けんとが帰り道に知らんおじさんに話しかけられてやる気スイッチを埋め込まれる」というホラーイベントや、「ふうまが小学生ながらにデータ入力作業の手伝いをしてまた知力をすごい上げる」イベントなどが起きた後、けんとが運動会で二人三脚の選手に選ばれた。パートナーを選ばなきゃいけないらしい。ダンスパーティーか?

まあそうなるよね。ちなみに私はスクショを撮るのがヘタクソである。

二人で猛練習を繰り返した結果…

よかったね〜〜!!! なおこの時情緒めちゃくちゃだったのでこの画面を見て普通に泣いてたし、スクショはヘタクソなままである。これは本当は二人で飛び上がって喜んでいる場面です。とにかく、このゲームにおいては二人は赤子の頃からの幼馴染で、困った時に真っ先に頼るような関係性なのはお分かりいただけただろう。

 この後はふうまが商店街のクイズラリーで活躍したり、けんとが掃除や洗濯の手伝いをしてごほうびをもらったり、ふうまが冬休みにスキーを満喫したりして小学校時代は終わった。ちなみに二人とも途中で「福の神」という子供時代限定で効果を発揮するカードを引き当てた為、毎ターン500万ずつお小遣いをもらえるという実家ゴン太シンメが爆誕

 

<中学校時代>

 ここからは運動部・文化部に入るか、勉強に専念するかを選べるようになり、ターン毎に通常イベント+選択した部活や勉強のイベントが起こるようになる。

 史実(?)に沿って、二人とも運動部に入部する事に。部活の具体的な内容(何の種目かとか)は明かされないので、同じ部活に入ったのかは不明である。

 動画配信サービスが流行っている事を聞きつけたけんとが実際に動画を作って投稿してみてそこそこの再生数を稼いだ(のを見て、既にCREATIVE:Kの片鱗が……と感動した)り、ふうまが熱中症になったり、けんとがネットショップで100万散財したり、ふうまが授業中寝そうになって自分の顔をビンタして起きたり、と平穏な中学時代を送った二人であった。

 二人とも三年生時に運動部の大会に出場するのだが、ここの結果は完全に体力ステータスで決まるようである(文化部ならセンス、勉強なら知力)。その為、そこそこ上がっていたけんとは全国大会優勝だったが、ふうまは全国ベスト4だった。違う部活だったのか、同じ部活(個人種目)だったのかは分からないが、後者のほうがライバル感があって良いので後者という事にさせていただいた。

 

<高校時代>

 ここからは恋愛要素が入ってくる。一番最初に、誰に話しかけるのかを選択すると、その子からの好感度が若干上がる仕組み。

 けんとは黒髪ストレートのななみちゃんを選択してお友達になったのだが、ふうまの方は男子校イメージで派手な髪のいちるくんを選択してみたところ、こちらもお友達になり好感度が上がった。ふーんと思っていたが、後々「ここで選択した方の性別がその後の恋愛イベントで主な恋愛対象となる」仕様なのが判明。同性同士でも結婚も出産もできる仕様らしい。ちょっと難易度は上がるが、男女両方と恋愛する事も一応可能。現代のゲームだ。

 部活に関しては、けんとはなんとなく文化部を選択、ふうまは受験に備えて帰宅部にした。史実ではもうこの時点でジュニアとして活躍しているのだが、当然人生ゲームにはそんな選択肢はない。いよいよ本格的にパラレルだ。

 けんとは文化部の活動に打ち込み、近所の潰れかけショッピングモール再生のために演劇や音楽コンサートを開催する事に奔走した三年間となった。マジで毎ターンこのイベントが起きた。文化部の活動内容は相変わらず明かしてもらえない。イベサーかなんか?かと思えば、三年間の集大成としてコンクールに作品を出したりしている。美術部なのだろうか。なおステータスが足りず、コンクールは参加賞に終わった。ごめんよ……

 ふうまは下級生に過去問を教えてあげるいい先輩ぶりを発揮したり、ホームステイにきた留学生と親友になったりと、それっぽいイベントが起きる。最終的には数学フェスティバル(数学オリンピック的な?)で国の代表に選ばれ、世界大会でトップ10入りする快挙を達成。理系なのか。

 高校時代最後には、大学受験か就職かを選ぶ事に。史実に沿って二人とも大学受験を選択したのだが、なんとここでけんとが20%の確率を引き当てて不合格、浪人する事になってしまう。この確率は知力ステータスを高めれば下げられるのだが、けんとは何か一つのステータスに特化せずバランス型で育てていたのが仇となった。ふうまはストレートで合格。当たり前だろ数学フェスティバル世界トップ10だぞ。その時点で推薦AO決まりまくりだろ。

 ここで子供時代は終わり、舞台はいよいよ大人時代へ。

 

<大人時代前半>

 いきなり浪人生状態で大人時代に突入したけんとだったが、親に夜食を作ってもらってやる気を出し、1ターンで無事合格する。かわいい。

 次のターンでふうまがいきなり合コンを開催。なんと……

 けんとがいる*1。この人ついさっき大学受かったばっかだぞ。合格祝いかもしれない。中高では絡むイベントが全くなかったが、友情は続いていたようだ。ふまけん揃い踏みの合コン……爆発する個室……ウッ頭が……。

 とりあえず、あまりのインパクトに男性側が2名しかいない事なんてすっかり女性陣の頭から抜け落ちていそうである。なおふうまはこの合コンで一発ギャグを披露し、大爆笑をかっさらうという奇跡を成し遂げる。

 合コンは基本的には大学生でないと発生しないイベントなのだが、2回目の合コンでけんとが「パリピ」というカードをゲットした事で、大学生を終えてからも合コンの開催が可能に。以降、大人時代を通じてふまけん二人で数々の合コンに繰り出す事になる……

 けんとが友達の人生相談に付き合って何日も夜更かしした結果体調を崩したり、一人旅したり、ふうまが肉体改造同好会に入ったり、資格勉強をしたり、講義までの暇つぶしでカードゲームをして負けたりと、大学生らしいモラトリアムを過ごして4ターンで卒業。全くバイトや就活をしていないのが味わい深い*2

 

 いよいよ就職という事で、職業選択画面に移る。けんと→ふうまというターン順なので、まずはけんとから職業欄を見ていくが、前述の通りバランス型で育てたので、特化型…体力のいるスポーツ選手系や知力のいる医者・科学者など…とは相性が悪い。無難に会社員にしようかな、と思いながらスクロールしていくと、目に飛び込んできた職業。

 「アイドル」。

 いやいや…そもそも人生ゲームやろうと決めた最初のコンセプト思い出せよ…普通に就職して誰かと結婚して普通に帰って普通に眠る人生を眺めたいんだろ…今更ぶれるなよ…アイドルの健人さんは現実の私がこれからもずっと見つめていけるんだろ…Switchの中でまで…

 でも…私は…私は…………健人さんが…たとえ本人ではない、ゲーム中の"けんと"であろうと…最高のアイドルとされていない世界なんて……………許せない…………!!!!!(裏声)

 という事で、事務所オーディションを受けて地下アイドルからスタートしていただく事に。すでにこの時点で、けんとが地下アイドルとは何事か!!!!!とブチ切れながらのプレイになっている。我ながらめんどくさマインドすぎる。

 

 となれば、当然ふうまもアイドル一択。次のターンで再び就職画面に入った私は、

現実を知る。(※現実ではない)

まさかのセンス値不足でふうまがアイドルになれないという、どこを切り取っても許せない世界がここに生まれてしまった。知力特化にしすぎた……。あと地味に"アイドルは大人時代前半しかランクアップしない"という不条理縛りがある事も判明。ここでワンモアブチ切れ。アイドルは時間によって磨かれていくダイヤモンドですよ。ご存知ない?

 とにもかくにも、ふうまがアイドルになる事は現時点ではできない。次善の策として、それっぼい職業につく事にした。俳優か、配信者か……配信者?今の人生ゲームって配信者あるんだ。すごいな。どちらでも違和感はないが、単純に配信者を選ぶとどういうイベントが起きるのか気になったので配信者を選択する事にした。ルーレットで最初の登録者数が決まるのだが、ここで大当たり。なんと最初にあげた動画がいきなりバズったという事で、登録者数1万人からスタートする事になった。さすがだ。

 

 次のターンで、けんとが駅前でライブ告知のビラ配り。がんばれ……アイドルの女神はあなたを見ておられます……。するとそのビラ配り姿を何者かが盗撮してネット掲示板にあげたという。けしからん!とキレていたら……

ホンマに見ておられた。ファンも獲得し、なかなか好調な滑り出しだ。やっとこの世界が"正しく"なってきましたね……。

 

 その後もけんとはボイトレに励み、ふうまは歌ってみた動画を出したり無断転載された切り抜き動画がバズったりしていた。ふうま、お前歌ってみたを出している場合じゃないだろ……幼馴染がアイドルの一歩を踏み出してるんだぞ……お前の"夢"、忘れちまったのか……?(※一度も夢だとは言ってない)

 

 ここで、サブマップに行けるコマが出てくる。サブマップにも色々ある、ステータスを上げてくれる神社・とにかく恋愛イベントが起こる田舎旅行・最後の勝ち負けに影響を及ぼすアイテム「おたから」が手に入る島……などなど。この時行けたのは神社だった。ちょうどいい、ふうまのセンス値を上げてやる…!という事で神社マップへゴー。

 基本的にはお祈りしてステータスを上げていくのだが、なんと「けんとと二人で参拝、人生について語り合う」という神イベントも発生。神社だけに(うまくない)

相変わらず情緒がグレてるのでこの画面で涙チョロリ。

 

 この後、けんとは先輩との対バンライブで成功し、"期待のアイドル"にランクアップ。オフでファンに話しかけられて思わず逃亡してしまったり、ジムで体作りをしたりする。大学時代の合コンで出会ったさらさんと偶然街中で再会し、変装して会員制隠れ家カフェでお茶した時はハラハラした。初の単独ライブも成功させ、新曲プロモでなぜかマラソン大会に出るなど、順調そうな芸能生活を送って大人時代前半が終わる。

 一方のふうまは、人生について語り合ってやる気が出たのか、登録者が10万人を超えファンクラブを開設。残念ながら大人時代前半が終わるまでに転職マスに辿り着けず、ふうまをアイドルにする夢は破れた。この事実を引きずり、こんな世界間違っている……と私が二周目プレイの決意を早くも固めたりするのだが、それはまた別のお話。

 

<大人時代後半>

 先輩にレッスンしてもらったりと相変わらずアイドルとしての研鑽を積むけんとだったが、現実は(現実じゃない)無情。リリースした新曲がトップ10にも入らず、プロデューサーに呼び出され、なんとアイドル引退を勧告されてしまうキツい。私はこんなんを見るために人生ゲームを始めたんじゃない。職業「アイドル」は前述の通り大人時代前半までしかなれないしランクアップもしない仕様になっている。前半のうちに極め切っておかないと後半は続けるのが厳しく、中途半端なランクだとこのようなイベントが発生して強制転職になるのだと後から察した。ランクアップの為にガンガン給料日マスに止まらないといけないので、前半のうち4ターンを給料日マスに止まれないまま消費してしまう大学受験とは、実はめちゃくちゃ相性が悪い。なんて仕様だ。

 ……と、運命と仕様を呪っていると、プロデューサーの口から続きが。俳優に転身してみたらどうか?という。もしかしたら光る才能を感じてくれたのかもしれないし…という事で、けんとはまずはドラマの脇役から俳優活動をスタートする事にした。

 

 一方、ふうまは抜群の知力を生かして地理解説動画で高評価を得るなど活躍。

なんとふうまのファンミにけんとが招待されたりした。かわいい。有名配信者の幼馴染として元アイドルの俳優がファンミ最前列に招待されている。絶対Xに目情があがりまくる。「ずっと楽しそうにきゃっきゃしててかわいかった」とか書かれそうな笑顔。ファンミの最後には、ふうまがサイン入りアクスタをけんとにプレゼント。これは前述の「おたから」としてアイテム所持する事になる。

 この後、役作りのためにけんとがふうまを誘って映画を一緒に観て感想を語り合うというイベントが発生。この辺りで交流がまた増えたけんとに影響され……という設定で……転職マスに止まったふうまは、俳優オーディションを受けて合格、二人がやっと同じ職業になる事に。よし、アイドルの夢は叶わなかったけど、せめて俳優の道で二人で競争だ!!!!!

 

 ふうまは早速深夜ドラマのオーディションに合格して脇役で出演、二人が同ランクになる。この頃、ふうまがけんとのテレビドラマ撮影に遭遇してサインをもらったりしている。いやあなたも俳優でしょうが。

 一方のけんとは、誕生日にファンからプレゼントをもらったり、役作りのために人間観察に励んだりしていたが、いまいち伸び悩んでいた。そんな時に止まった転職マス、アイドル時代からのファン数がランクアップに直結する職業を発見してしまう……。そう、「政治家」だ。

 このゲームでは"ファン"というカードがあり、いろいろな職業でそのカードをもらってランクを上げていく事ができるのだが、このファンカードのランクが職業自体のランクアップに直結しているのはアイドルと政治家だけなのだ。けんとは心機一転、政治の世界に飛び込む事に。この時私の脳裏に『お前の罪を自白しろ』が放映されていた事は言うまでもない。地方議員選に出馬するがさすがに一発では当選せず、秘書から始める事になった。

 その直後、けんとはドラマ撮影をするふうまに遭遇。数ターン前とは真逆の構図。自分の影響で俳優になった親友兼ライバルの活躍を見てけんとは何を思うのか……と私がシリアスフェイスをしていたら、けんとはニコニコしながらサインを貰いに行っていた。ちなみにこのサインも、おたからとしてアイテム所持している状態である。お互いのサインを持ち合うな。

 

 親友兼ライバルの活躍に刺激を受けたか、次の地方議員選でけんとは当選、地方議員となる。しかしそこから、大学時代に獲得していたパリピカードを生かして2ターン連続で合コンを開催、当然同席していたふうまを褒めまくる作戦で、女性陣からの好感度を上げる事に成功する。こいつ子どもの頃から頭良かったし〜配信者の頃の動画もめっちゃ面白かったよな〜えみんな知ってる?見たほうがいいよ絶対、二人で人生語り合ったりもしたし、おれと映画観たのがきっかけで演技に興味出たらしくて〜………………すまんその話一生聞いててもええか……?

 なお、この合コンの頃、ふうまはふうまで知り合いから市議会選立候補の誘いを受け、けんとの講演会に参加して勉強をしたりしている。公私を共にしすぎだろ。結局この時は立候補せず、怪獣映画に出演した後、月9主演オーディションに合格して主演俳優にランクアップ。

 

 けんとが家を購入し、街頭演説で近所からクレームを食らいつつ、合コンで出会った期待のアイドルなぎさとミュージカルデートの後結婚して、とうとう国会議員に当選していた頃、ふうまは以前勉強した事を生かしてか地方議員選に立候補して即当選、次のターンで国会議員選に当選する猛烈スピードランクアップを果たす。ちなみに独身だ。家庭を優先すると仕事のランクアップに必要なイベントをこなせず、仕事を優先すると出会いイベントがこなせない。さすがに人生ゲームすぎる。あと毎回ふうまが後から同じ職業を選んでは爆速で追いつく。

 

<最後の時代>

 ぼかしきれない直球ネーミング。ここからはターン数制限はなく、ゴールするまで続く。職業によってはこの時代になると引退してしまうようで、けんとと結婚したアイドル・なぎさはここで引退してフリーランス扱いになっていた。幸い政治家は引退がなく(リアル!)、最後の給料マスで最後のランクアップをかけてルーレットを回す事になる。この時点で二人とも国会議員、二人の運命は……。

 

 けんとは最後に出馬した国会議員選挙で落選、秘書に戻ってしまった。その直後、一発逆転島なる島で様々な種目に挑んで賞金を獲得するバラエティ番組への出演勧誘がけんとの元に届く。

 このまま燻っていてもしょうがないと出演を決意、島へ渡って水上アスレチックや謎解きに挑み、順調に賞金を獲得していったけんとだったが、自腹なのを知らずにホテルでルームサービスを食べまくってしまい、高額請求を受けて賞金どころか借金を抱えて島から強制送還、そのまま失意のうちにゴールする事となった。私の……私のプレイングがヘタクソなせいで……こんな人生を……こんな世界認められない……

 それはそれとして敗退理由がルームサービスなのはかわいい。思い起こされるデビュー当時のふまけんルームサービス爆食いエピソード……

 

 一方のふうまは、最後の選挙の結果、なんと一足跳びに総理大臣まで上り詰めた。エグい。数学オリンピック日本代表→有名YouTuber→月9主演俳優→総理大臣という訳の分からん人生を歩ませてしまった。

 総理大臣だと、全プレイヤーに影響を及ぼす財政政策を実施する事ができる。迷った結果、「博物館を建設する」を選択したのだが、これが大きな落とし穴だった。なんとこの選択肢、全プレイヤーからおたからを寄付という名目で強制没収するものだったのだ。けんとはふうまの、ふうまはけんとのサイン(お互いの現場に遭遇した時もらってたやつ)を没収されてしまった。二人の交換したきらめきを没収すな涙涙涙

 世紀の失策をしてしまい、主に私から一方的なブーイングを浴びせられたのが嫌になってしまったのか、これ以降ふうまは政治活動をする事なく、地元のゲートボール大会に出たり、政治家人生を振り返る本を出版して大ヒットしたりしてそのままゴールした。

 

<最終結果>

 完全に忘れていたが、そもそもこのゲームの勝利条件は「終了時点での総資産が高いほう」だった。その意味では、この回はふうまの勝利となる。

 しかし、プレイ初回という事であまり仕様を把握していなかったのもあり、ステータス上げや職業選択でうまく立ち回れず悔いの残るプレイとなった。まず二人ともをアイドルにできなかったのも想定外だったし、そもそもアイドルを選択するつもりなら大学受験しないほうが良かったし、ランクアップの関係上基本的には転職はあまり繰り返さないほうが良かった。この後何周もプレイして判明したのだが、この回でかなり終盤に政治家になったふうまが総理大臣までランクアップできたのは正直かなり運が良かっただけである。

 とにかく、私のプレイングがヘタクソなせいで二人はアイドルや俳優で頂点を極める事ができず、かといって普通の人生を歩むこともできず、非常に宙ぶらりんな人生を歩ませてしまった。

 

 次こそは、伝説のアイドルにしてみせるからね……

 

②ちびーず編に続く

mikozezone.hatenablog.jp

*1:1回目の合コンのスクショを撮り忘れたので、画像は2回目のもの。

*2:インターンに行ったりバイトをしたり…といったイベントも本当はあるのだが、全く発生しなかった。

チキチキ!出囃子にしたいSexy Zone楽曲決定戦

 これ本当にずっとず〜〜っと考えてました。セクゾにハマった2019年からずっと考えてる。

 まずここでいう出囃子とは何かといいますと、多くのお笑いライブではお笑い芸人が自分たちの登場する際の楽曲を自由に選べるようになっており*1、ネタとネタの間にその楽曲がかかるシステムになっています。多くの組が毎回同じ楽曲を利用しており、自分たちの芸風やキャラクター、コンビ名・トリオ名・芸名に合った楽曲や、個人的な思い入れがある楽曲を利用している印象です。

 音源さえ用意できればどんな曲でも良いみたいですが*2、やはり基本的には「ネタにスムーズに入りやすい楽曲」「テンションの上がりやすい曲」が選ばれる傾向にあるように思います。後者は芸風にもよるけども。バラエティ番組で使われやすい曲(東京スカパラダイスオーケストラとかPOLYSICSとか)は基本的に出囃子にも使われやすい印象。

 そして、「こういう曲が使いやすいのでは…?」という条件について、私なりに考えてみたものが以下です。今回の記事は、これに当てはまるSexy Zone楽曲を探してリストアップしておき、将来芸人を志したセクラバが現れた際にスムーズに出囃子を選べるようになる事を目的としています。転ばぬ先の杖すぎる。

 

◾️選定条件

以下ただの御託なので小さくします↓

・冒頭15〜30秒前後の中にある程度楽曲の展開がある

 →ライブによってここの時間、つまり出囃子が流れている時間というのはかなりブレがあります。また同じライブでも、漫才→漫才のように入れ替えが必要ない場合とそれ以外とでは所要時間は変わるし、コントなどで使う大道具小道具の規模によっても変わります。

 なのでこれが正解!という時間はないのですが、今回はその曲の冒頭15〜30秒を出囃子として流す想定にしました。おそらく漫才→漫才にしてはやや長め、それ以外にしては適正〜短めだと思います。

 「冒頭から」としたのは、音源ファイルを特に加工せずそのまま音響さんに渡して流してもらうだけで良くなるからです。多分この曲のここを使いたい!という組は音源ファイルを編集したりしてるのだろうと思いますが、今回はその手間を省いたリストアップという事で……

・冒頭15〜30秒前後の中にあまりボーカル(歌詞)が入りすぎていない

 →歌詞が入るとそのワードの印象が残り、場合によってはネタにスムーズに入る上で邪魔になる事があります。めちゃくちゃ甘いラブソングの後に全然関係ないコンビニ強盗のネタやるのはなんかちぐはぐでしょ。もちろんネタが歌詞の内容とリンクして補強されたり、逆に芸風やキャラと全く違うストーリーの曲によるギャップを狙ったりする事もあると思うので、これも絶対的な基準ではないです。

・静か・穏やかすぎない

→たまにバラードを出囃子にしている組もありますが、基本的には避けたほうがいいんじゃないかと思います。芸風にもよるだろうけど。あくまで出囃子の役割は「スムーズにネタに入る」「前の組の空気をリセットしつつネタへの期待感を高める」あたりにあるんじゃないかと思うので…

・最初の数秒が無音またはフェードインでない(=最初からある程度音がある)

→これは単純に事故防止です。あれ?出囃子流れてない?と思い込んだ音響さんが音量を上げる→爆音で曲流れる→客の耳いかれかける、を何度か経験した事あります。

・カッコよすぎない

→これも歌詞の項と似たような感じですが、やっぱ笑いにはつながらないタイプの「カッコいい」ってあるので…

 

◾️評価

★★★★★…絶対めちゃくちゃ使いたい、早いとこ芸人に転生したいかも

★★★★…かなり使いたい、もう使ってる人いてもおかしくないかも

★★★…だいぶ使いたい、芸風は選ぶかも

★★…工夫がいるかもだけど選外にするのは惜しい

※当たり前ですがめちゃくちゃ独断と偏見です!

 

全曲でやりたいのはやまやまですがちょっと分量が多くなりすぎるので、私が勝手にポニキャ後期三部作と呼んでいる5thアルバム『XYZ=Repainting』が発売された2018年以降発表の曲を今回は対象とし、発表順に記載していきます。それ以前のやつはまた続編でできれば嬉しいです。また、今回はソロ曲は除外しています。

では早速まいります!

 

◾️エントリーNo.1 PEACH!

(2018年、アルバム『XYZ=Repainting』収録)

★★★★

 XYZ*3から早速のエントリー。いきなりボーカルからのスタートではありますが、26秒前後まで歌詞がないのであまり障害にはならないでしょう。何かが始まりそうなワクワクするイントロで、ポップな芸風であれば漫才・コント問わず使えそうです。

 

◾️エントリーNo.2 ROCK THA TOWN

(2017年、シングル『ROCK THA TOWN』/アルバム『XYZ=Repainting』収録)

★★

 2017年発表ですがXYZ収録曲なのでエントリー資格を得ました。まるでNSC在学中は芸歴に含めないM-1ルールのごときマジック。盛り上がりや曲調は出囃子として完璧なのですが、がっつりボーカルから始まる点と全部英語(しかも発音が分かりやすい)のがネタを邪魔する可能性があるため若干マイナスしました。コテコテの関西の大御所とかが使ってたら逆にカッコいいかも。どちらかというと漫才?

※なお、シングル収録曲に関してはインストver.の音源も存在しますが、それを言い始めると何でもありになるので、以降大会のレギュレーションとして禁止とさせていただきます。

 

◾️エントリーNo.3 Pheromone

(2018年、アルバム『XYZ=Repainting』収録)

★★★

 冒頭の音量が小さい点、11秒過ぎと早めの段階から歌詞が入る点、歌詞の方向性がハッキリしている(モテたい)のがネタのノイズになりかねない点などマイナス要素は結構あるのですが、この曲調を諦めたくない…モテたい要素がキャラクターにハマる組には大変マッチするのではないでしょうか。漫才かピンだな。

 

◾️エントリーNo.4 ラブマジ

(2018年、アルバム『XYZ=Repainting』収録)

★★★★

 ガッッツリ歌詞スタートですが、このOP感溢れるザ・キャッチーな曲調、底抜けに明るいです!と一発でキャラクターが伝わる冒頭30秒間、めちゃくちゃハマる組絶対あると思う。あと意外とこういうポップ全振りの楽曲は芸風と全然違くてもギャップ狙いで敢えて使ってる組いるイメージある。あくまでイメージですが……「ヤバいぞワクワク とびきりドキドキ」まで振り切れてるの相当使いやすいぞ。漫才でもコントでもいけます。

 

◾️エントリーNo.5 最後の笑顔

(2018年、アルバム『XYZ=Repainting』収録)

★★★

 XYZから最後のエントリー、これはタイトル起用(以降、曲の内容よりもタイトルのインパクト重視での出囃子起用を指す)あると思う。客が出囃子調べるところまで想定してるタイプの小癪な組ね。歌詞をちゃんと聴くとかなり切ない曲ですが、冒頭30秒がきっちりイントロで歌詞が一切入らないからバレないのも高ポイント。やや漫才寄り?ただ若干メロディに切なさが滲んじゃってるので、個人的にはライブEDにインストとかで使いたい曲かも……アルバム曲だからインストないんだけど……

 

◾️エントリーNo.6 ベイビーロマンチカ

(2018年、シングル『イノセントデイズ』収録)

★★★

 イノデ収録勢から唯一のエントリー。イントロの出囃子適性はバラエティ番組などのジングル起用歴から立証済ですが、20秒前後からがっつり王道アイドル恋愛歌詞が入ってくるのでかなり方向性を選ぶところ。Pheromoneと同じくキャラクターがはっきりしている漫才の組とかピンでないときついかも?恋愛コント専門の組とかいたら面白いかもしれませんが、今あんまりそういう特化型思いつかないな……

 

◾️エントリーNo.7 カラクリだらけのテンダネス

(2018年、シングル『カラクリだらけのテンダネス/すっぴんKISS』/アルバム『PAGES』収録)

★★★★★

 初の星5出ました。この曲ねえ…好きなんよ……(雑M-1上沼)すみませんセクシー親鳥ソング*4なのでどうしても高めになってしまいます。でも私情抜いても、明らかに何かが始まりそうな引き込まれるイントロで、出囃子適性は十分あるかと……でもこの曲の後に出てくるなら結構実績欲しいな。この曲を出囃子にする為にM-1決勝進出したい。絶対漫才だと思う。きちんとスーツ着るタイプの漫才師になりたい。あと地味に冒頭数秒がブルースハープと指の音しかない問題があるので、音響さんにくれぐれもそこで音量上げすぎないようにお願いしておく手間は発生するのかもしれません。

 

◾️エントリーNo.8 ワガママLADY

(2018年、シングル『カラクリだらけのテンダネス/すっぴんKISS』収録)

★★

 ベイビーロマンチカといい、ポニキャのカワイイ系カップリング曲イントロのバラエティジングル適性は異常なんだよな。19秒前後から入ってくる歌詞が台詞調かつシチュエーションが具体的でより組を選ぶ可能性があるので、ベイビーロマンチカよりマイナス1しました。でもこの曲調諦めたくないよな〜……カップル売りしてる男女コンビとか……逆に男性ピン芸人でギャップ狙うとか……ニッチすぎるか……

 

◾️エントリーNo.9 La Sexy Woman

(2019年、アルバム『PAGES』収録)

★★★★

 ここから2019年デビュー組、PAGES収録曲です。ゴリゴリの王道アイドル恋愛ソングなイメージのこの曲ですが、がっつり華やかなイントロがあり歌詞が入るのも24秒前後と比較的遅め、かつ冒頭の歌詞は「髪をおろした君の横顔〜」なので特に支障はなさそうです。曲調自体もコント・漫才問わずオールマイティにいけそうですし、女性コンビによるタイトル起用も見込めそう。

 

◾️エントリーNo.10 恋がはじまるよーー!!!

(2019年、アルバム『PAGES』収録)

★★★★★

 フェードインのため音量操作が難しい、「恋」というフレーズ連呼でネタに支障出る可能性あり、歌詞自体にインパクトありまくり……という数々の(セオリー上は)マイナス(になり得る)ポイントを吹き飛ばすインパクト。お手本のような掴み。もう「出囃子が恋がはじまるよーー!!!の人だ」で覚えられてもいい。もちろん合わない芸風の組はいるかと思いますが、それを差し引いても圧倒的魅力を放つキャッチー具合。

※ちなみにセクゾの場合ほとんど存在しないので問題になりませんでしたが、コミックソングはそれ自体がウケを狙いに行ってしまっていてゴチャつくので、出囃子としては今大会ではマイナス評価としています。でもトンチキソングはいいの。あくまで真面目にやった結果なぜかトンチキになるのがトンチキソングだと個人的には考えているので、狙いに行ってないからいいのです。

 

◾️エントリーNo.11 Don't run away

(2019年、アルバム『PAGES』収録)

★★★★

 セクゾ出囃子界の優等生。実はマイナスポイントがほぼ存在しない。短い秒数(20秒間)に展開の詰まったイントロ、20秒前後以降の歌詞もオールマイティにハマる、適度なカッコ良さを残しつつバラエティ適性もある曲調。せいぜい冒頭2秒の音量が若干小さいかなぐらい。ただ、あまりにも汎用性があるので少々個性には欠けるかも……マイナスポイントがないので星4にしましたが、個人的にはインストver.をライブ冒頭MCの出囃子にしてMC中後ろで流しておきたい系の曲です。アルバム曲だからインストないんだけど……

 

◾️エントリーNo.12 青い恋人

(2019年、アルバム『PAGES』収録)

★★

 ライブ行くと意外とこういう歌メロ系を出囃子にしてる組ない?イントロの展開が美しいのと、雰囲気の割にはそこまでテンポが遅くないのでコントであれば意外といけると思う。ストーリー性を売りにしてる組。漫才はこのテンポだとどうしても出にくくなるので向いてなさそう。

 

◾️エントリーNo.13 Hands up!

(2019年、アルバム『PAGES』収録)

★★★

 Don't run awayと同じく楽曲としてはマイナスポイントが少ないのでエントリーさせましたが、私はこの曲を出囃子にする組の芸風あんま好きじゃないと思う(ド偏見)ひねくれた組が敢えてのギャップ狙いだとしてもこの曲は選ばないと思うし…ストレートにこの曲を「盛り上がりそうだしいいじゃん!😆」で選ぶ組絶対おもんないでしょ(ドドド偏見)曲自体はほんとに盛り上がる大変いい曲です。

 

◾️エントリーNo.14 ゼンゼンカンケイナイ

(2019年、アルバム『PAGES』収録)

★★★★

 歌詞は結構メッセージ性強めですが、出囃子として採用されるであろう冒頭部はとにかく早口で詰まっているのでそこまでがっつり聴かれないからセーフだと思います。どちらかというと漫才のイメージ。ていうかよしもと。よしもとの劇場所属のわりとメジャーな組。ハイスピード漫才師。これ出囃子にしてテンポ遅い漫才は許されない。

 

◾️エントリーNo.15 極東DANCE

(2020年、アルバム『POP×STEP!?』収録)

★★★★★

 ここから史上最高の当たり年と(私に)言われた2020年デビューのポプステ組に入ります。冒頭からきっちり詰まった特徴的かつワクワクするイントロ、余裕を感じさせつつ決して遅くならないテンポ、25秒前後から始まる歌詞も抽象的でネタの邪魔にならず高評価となりました。音響がしょぼい地下劇場とかだと音割れしそうな感じの音が使われているのが唯一の懸念でしょうか。売れ切って大きな劇場でこの曲を従えながら貫禄の登場をしたいものです。おそらく漫才。

 

◾️エントリーNo.16 恋のモード

(2020年、アルバム『POP×STEP!?』収録)

★★★★★

 13秒前後とやや早めに歌詞が始まる、かつ恋愛系の歌詞…というハンデをものともしない最高のイントロ12秒間。歌詞のほうも実は30秒前後だとまだ「願いがもしも叶うなら君に」までしか言ってないのでそんなに邪魔はされないかと。転換に時間がかかってそれ以降が流れたとしても、わりと抽象的だし渋谷系オシャレ感のほうが勝つかも。漫才でもコントでもいける。恋はじと同じく、似合わない組もいるとは思うが圧倒的キャッチーさが魅力。

 

◾️エントリーNo.17 禁断の果実

(2020年、アルバム『POP×STEP!?』収録)

★★★★★

 真打登場、私がこの大会を開催する最大の動機となった楽曲です。「明らかに何かが始まる」とアホでも分かる上に34秒前後までたっぷりと魅力的すぎる展開を聴かせてくれるイントロ、その間少しだけ入るボーカルのコテコテなムード、たとえ転換に手こずって突入したとしても何の問題もない語呂は最高にいいのにネタの邪魔を全くしない歌詞たち……スーツきっちり着てこの曲に合わせて舞台袖から颯爽と登場してめちゃくちゃ面白い漫才するの""浪漫""でしょ。以下エビデンスです

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◾️エントリーNo.18 タイムトラベル

(2020年、アルバム『POP×STEP!?』収録)

★★★★★

 ここまでオリジナル曲が全て星5、ポプステ組さすがに黄金世代すぎる……何組王者を輩出するんだ……こういうシティポップ系も出囃子として人気ありますからね。しかもカッコつけすぎない、どちらかというと懐かしさに振ってるタイプは強いぞ。曲全体では歌詞がかなり具体的なシチュエーション(同窓会)を描いているのですが、冒頭30秒間では分からないので問題なし。意外とテンポが遅めなので、やや漫才よりコント向き?もちろんこのテンポでいける漫才の組もあると思う。これ出囃子の組、絶対に単独ライブのフライヤーをめちゃくちゃオシャレにするタイプだ。

 

◾️エントリーNo.19 ○△□

(2020年、アルバム『POP×STEP!?』収録)

★★★★

 こんなん絶対トリオじゃん。底抜けに明るいキャラクターのいるトリオに激しくオススメしたい。もちろんトリオじゃなくてもいいんだけど、NHK教育に出ても何の問題もないな…というタイプの組が使ってほしい。

 

◾️エントリーNo.20 ダヴィンチ

(2020年、アルバム『POP×STEP!?』収録)

★★

 ちょっとメッセージ性が強すぎるのと、「ミスタミスタダヴィンチテルミーって何?」という先輩からのイジり及び客からの第一印象を乗り越えられるような、そもそもイジりしろのある組しか使えないのがネック。そこさえ克服できてキャラクターにハマれば、テンポや曲調自体は出囃子映えするので頑張ってほしい。誰?

 

◾️エントリーNo.21 まっすぐのススメ!

(2020年、アルバム『POP×STEP!?』収録)

★★★★★

 王道かつちょっと懐かしめの曲調、25秒前後までたっぷりあるイントロでばっちり。テンポはあまり速くないが、ドラムの音が強めで推進力があるので、よほどハイスピードでない限りは漫才でも大丈夫だと思う。もちろんコントもOK。最初のくだりが終わる10秒前後以降で劇場の照明がいい感じに明滅するのがもう見えるもんな。

 

◾️エントリーNo.22 Tokyo Hipster

(2020年、アルバム『POP×STEP!?』収録)

★★★

 恋はじと同じく三浦徳子御大の作詞による壮大な世界観だが、初めて聴く人にも引っかかる・フックのあるフレーズが冒頭で恋はじよりもやや多いか。この世界観に負けない・乗りこなせる個性派の組なら全然いいと思う。

 

◾️エントリーNo.23 Break Bad

(2020年、シングル『RUN』収録)

★★★★

 RUN収録勢からは唯一のエントリーとなりました。ちなみにRUNは曲調やテンポ自体は出囃子適性高めなのですが「カッコ良さがガチすぎる」という理由で今回はエントリーならず。歌詞の内容がお笑いには向いてないタイプのカッコ良さでした。一方このBreak Badは冒頭のカッコ良さがとても戯画的というか…伝われ…によりエントリー。これを出囃子にできそうな組の傾向としてはちょっとダヴィンチに通ずるものがあるのですが、ダヴィンチよりもイントロ部が長い(丸20秒以上ある)のが奏功しました。めちゃくちゃカッコつけてめちゃくちゃイジられてください。

 

◾️エントリーNo.24 Money Money

(2021年、シングル『LET'S MUSIC』収録)

★★★★

 ここから2021年組…なのですが、この年はオリジナルアルバムのリリースがなくそもそもの曲数が少ないため、エントリー数も少なめです。その中でマネマネは、キャッチーさとテンポ感がオールマイティに使えそうで◎。

※レツミュ自体も曲調はめちゃくちゃ良いのでエントリーさせるか迷いましたが、冒頭8秒間がかなり静かなのと、やや漫才向きの曲調*5なのにテンポが遅め、かつやっぱカッコ良さの方が勝っちゃってる。トプジェになってから、シングル表題曲カッコ良すぎ問題が発生しています。

 

◾️エントリーNo.25 Prism

(2021年、シングル『夏のハイドレンジア』収録)

★★

 聴くだけで夏が蘇る名イントロ。18秒前後から始まる風磨くんの歌声がさすがに甘すぎる問題により星2つとしましたが、これを乗りこなせる組もあるのではないでしょうか。

 

◾️エントリーNo.26 桃色の絶対領域

(2021年、シングル『夏のハイドレンジア』収録)

★★★★

 こんな期待を煽られるイントロがあるかね。THE SECONDぐらいの歴の組がこれで出てきたらクゥ〜〜ッッ!!!!!ってなるでしょ。これこれ!これ観に来たんだよ!!!!!ってなるでしょ。21秒前後から始まる歌詞が「絶対的で魅力的〜」なのでだいぶハードルが高めですが、この曲を背負っても全然問題ないぐらいの実績を積める芸人人生がいいよな。

 

◾️エントリーNo.27 Forever Gold

(2022年、アルバム『ザ・ハイライト』収録)

★★★★

 何かが始まりそうなワクワク感と懐かしさが同居したイントロ。これで出てくる組、絶対オシャレ〜〜!!!!!ポップさもありつつきちんと練られたシナリオに定評のあるコント師になってこれ出囃子にしたい。最後に長尺のコントをやってそれまでのネタの伏線を全部回収するやつやりたい。もう単独のタイトルをForever Goldにして後輩のYouTubeでイジられたい。

 

◾️エントリーNo.28 Freak your body

(2022年、アルバム『ザ・ハイライト』収録)

★★

 イントロの音圧と絶対何か始まる感は(劇場の音響側が耐えてくれれば)最高。25秒前後から始まる日本語詞が「獣のような姿で求め合う衝動〜」なのがだいぶ組を選ぶような気がするが、これを乗りこなせる組もあるのではないでしょうか。少なくともPrismを乗りこなせる組とは芸風全然違うだろうとは思う。

 

◾️エントリーNo.29 Ringa Ringa Ring

(2022年、アルバム『ザ・ハイライト』収録)

★★★

 懐かしさ溢れる曲調に、意外とそんなに遅くないテンポ、これ選んで音楽好きな先輩にいい出囃子じゃんって褒められて印象アップさせたい。歌詞に入るとがっつり恋愛ソングですが、30秒頃までは聡ちゃんと勝利くんの歌詞オシャレパート(さっきからPhone call〜)なので特に問題ないでしょう。なんとなくコントのイメージですが、あまり速いテンポじゃなければ漫才でもいけそう。

 

◾️エントリーNo.30 EXTACY LUV

(2023年、アルバム『ChapterⅡ』収録)

★★

 これ若手のワーキャーコンビの出囃子で流れ始めたらめちゃくちゃ笑っちゃうな多分。徹底してるな!!っていう……。それかめちゃくちゃ年配の組が使ってても面白いかもしれない。イントロや曲自体がすごく好きなので、この曲を輝かせられる組に会いたい。

 

◾️エントリーNo.31 Purple Rain

(2023年、アルバム『ChapterⅡ』収録)

★★★★

 今更気付きましたが、アルバムのリード曲は出囃子適性が高い傾向にある…?比較的タイアップなどに縛られずに音楽性・コンセプトを追求できるからでしょうか。このPurple Rainも例外ではありません。最初ちょっと音が小さいというマイナスポイントこそありますが、観客のテンションを切らさずにスムーズにネタに繋げてくれそうなテンポ感、よく比較されるForever Goldと同じくワクワクと懐かしさの同居した曲調が最高です。漫才コントその他オールマイティーに使えそう。

 

◾️エントリーNo.32 Make You Mine

(2023年、アルバム『ChapterⅡ』収録)

★★★★

 7〜8秒前後までやや静かな音が続くので少し迷いましたが、やはりこのキャッチーかつ平成を感じさせるイントロは使いたすぎでしょう……という事で高評価に。ちなみに曲的にはTake A New Stepも好きなんですが、こちらは曲の開始まで15秒近くかかりAメロも静かめなので断念しました。

 この曲に限りませんが、お笑いライブに来る客層って基本的にサブカル好きな事が多いので、昭和〜平成テイストが入っているようなちょっと捻った要素があるほうがウケが良いような気がして多めに選んでいます。

 

◾️エントリーNo.33 本音と建前

(2023年、シングル『本音と建前』収録)

★★★

 8秒前後までのアカペラ箇所がどう響くか読みきれないところもありますが、やっぱりお笑いライブ来る客層の椎名林檎通過率は異常だと思うのでここは選んでおきたかった。かなりミステリアスな雰囲気が漂うので、芸風は選ぶと思います。ただの若手イケイケコンビには厳しいというか…相当の実績を積んでからこの曲を採用したい。

 

◾️エントリーNo.34 Try This One More Time

(2023年、シングル『本音と建前』収録)

★★★

 こちらも冒頭1〜2秒の空白がマイナスではありますが、劇場の暗い感じの中にかかるのにめちゃくちゃぴったりなイントロじゃない?ストリート感が良い。同じフレーズのリフレインが続き、おそらくある程度準備が整うであろう25秒付近からAメロのラップが始まり、数秒してからフェードアウトして明転…というペース配分もまさに黄金比

 

 

ここまで駆け足でラインナップしてきましたが、きっと12/13発売のSexy Zoneニューシングル『人生遊戯』も疾走感溢れるイントロ・テンションを上げる高速のラップ詞でめちゃくちゃ出囃子に合うんだろうな〜〜!!!!!

ありがとうございました。

*1:もちろん選べないライブも多くあります。ライブ全体で同じ曲で統一していたりとか。

*2:自然音とか童謡とか国歌とかを出囃子にしている組もいるぐらいなので……

*3:ちなみにアルバムOPとなるイントロダクション曲『XYZ』は結構バラエティ番組などでSexy Zone関係なく普通に使われています。

*4:初めてきちんとSexy Zoneだと認識して聴いた曲のこと。

*5:あくまで個人の感覚です。豪華コント師たちがシナリオを担当したドラマ『でっけぇ風呂場で待ってます』の主題歌ですが、出囃子としてイメージした時なんとなくコントっぽく感じなくて……

現場前ソングを聴かせて

 アイドルのコンサート、現場。それは非日常の場であり、普段は味わえないいくつもの感情の起こりを味わえる地であり、アイドルの煌めきとファンの声援が交歓される聖域であり、普段特にガチ恋でないオタクもなんも考えずに目をハートマークにしてオッケーなとこである。

 アイドルや現場に対するスタンスはほんと人それぞれだと思うんですけど、私は普段「スゲー好き!観ててワクワクする!😆」というシンプルな気持ちだけでやっていっています。この気持ちは広義の恋にはあたるかもしれませんが、いわゆる恋愛感情的な感覚でアイドル達を見た事は全然ないです。そう、普段は……………………

 現場では、好き!!!!!!!!!!のボリュームをMAXまで上げて臨んだほうが楽しいなという事に気付いたのはいつだっただろう。絶対この言い方は違うなというのは承知の上で言うと、コスパがいい。絶対コスパとかじゃないんですけど、現状他に表現する語彙を私が持ってない。

 

 前置きがちょっと長くなりましたが、私は現場に行くまでの道中、好きボリュームをMAXまで上げ、かつ好きの濃度と粘度を極限まで高め、広義の恋を狭義の恋に落とし込むための手段として、毎回似たような曲…ときめきをもたらす曲…を聴きながら行く事が多いです*1。以下でご紹介するので、そういう曲をお探しの方はぜひ……

 また、こういう現場前ルーティン的な曲がもしある方は、コメントやマシュマロなどでぜひ教えてください。どっかにまとめて紹介したいです。ジャンルや聴く目的は別になんでもいいです。ちなみに『会いたいよ』/Sexy Zoneは強力すぎるので禁止カードです。

 

◾️恋とメリーゴーランド /ドーリィドルチ

恋とメリーゴーランド

恋とメリーゴーランド

  • ドーリィドルチ
  • ロック
  • ¥255

 サンリオが手がけるバンドプロジェクトシリーズSHOW BY ROCKのバンドの一つ、ドーリィドルチのデビュー曲。私は本当に初期のスマホ版アプリしかやってなくてアニメとか後続アプリに触れてないので作中の設定でデビュー曲だったかどうかは知らないんですが、アプリに実装された一発目の曲だった事は確かです。*2

 きらきらしたエフェクトの効いたボーカル、短調のメロディがキュートかつ儚くて可愛いのはもちろんなんですが、ベースラインが気持ちいいのとエレキギターの縦横無尽なフレージングがカッコいいのまで含まれている、なんだか贅沢仕様な楽曲。

 肝心の歌詞も良い。

やっとキミに会える 恋はそこまできた

とか、

ラララ 恋は嵐 駆け抜けて奪ってく

とか、

ラララ 恋は魔法 見つめたら動けない

ラララ 恋は秘密 暗闇で囁いて

ラララ 恋は嵐 プライドは吹き飛ばせ

ラララ 恋は希望 世界は二人のもの!

とか……最後は2番サビまるまんま……好きじゃんこういうの……このきらきらした夢のような曲の世界観と妙に切ないメロディが現場前の恋を高めるのにぴったり。

 あと関係ないけどやっぱりアウトロのギターソロ良すぎ。私がSB69オタクならギター買って練習して弾けるようになってた。

 

◾️ウォーアイニー /髙橋瞳 & BEAT CRUSADERS

ウォーアイニー

ウォーアイニー

 名前の通り、ソロ女性歌手・髙橋瞳とバンド・BEAT CRUSADERSがコラボした楽曲で、アニメ「銀魂」のEDテーマだったのでご存知の方も多いかもしれない。ビークルのポップ全開の演奏にフックのあるボーカルが乗っかった大変キャッチーな一曲。

 シンプルに元気が出るのでテンションが上がるし、タイトルからドストレートLOVEだし、

私ノ世界ニ 麗シイ景色 背景ハ君

はもう現場の事じゃんね。

 

◾️シンデレラ /相対性理論

シンデレラ

シンデレラ

 ちょっと他の曲より落ち着いた曲調かつ直接的なラブソングではないので毛色が違う感じはあるんですが、曲調とボーカルの含有ときめき量は負けない。

 歌詞はシンデレラをタンデムのバイクで送るというシンプルなストーリー(?)で、でかい鉄の塊で現地に向かう道中にはうってつけ。

 

◾️ロマンティッククルージン /スタァライト九九組

ロマンティッククルージン

ロマンティッククルージン

 テレビアニメ「少女歌劇レヴュースタァライト」のEDテーマ……のカップリング曲。アニメの主要キャスト9人全員で歌っているが、ストーリーとは直接の関係はない。「旅」「クルージング」をキーワードにした歌詞になっているので、遠征の時に聴きたくなる曲。

 作品自体が舞台で活躍する少女たちの話なので、

君の街がそう 次の目的地になるから

あたりは演者目線なのでは……すなわちこの曲どっちかというとツアーで各地を回るアイドル側の曲なんじゃ……と思うけど、いいんだよときめくから……ツアーは客も一緒に回ってるとこあるから……

見上げて

Spica 一人じゃないよね

Altair 君を見つけたから

なんかは世界に煌めく一等星こと自担を見つけた時のオタク側の心情とも取れるから……

 

◾️恋はイリュージョン /三森すずこ

恋はイリュージョン

恋はイリュージョン

 有名女性声優、かつレベルの高い合格点を超えるアイドルソングをオールウェイズ出してくれる歌手としてうちら世代におなじみ三森すずこの大人乙女カワイイ楽曲。セクラバにも、俺らがポニーキャニオンから貰った全てが詰まっている*3……と言えば伝わると思うこの曲調。トプジェ!こういうカップリングもまだまだ全然お待ちしてるぜ!

 歌詞はデートのワクワクとときめきを目一杯詰め込んだ内容で、現場前の気分アップに最適。特に、

慣れないハイヒール

よろめいちゃうから腕を貸して

そんなの みえみえかしら

の可愛らしい駆け引きと心意気が現場前のオタクに通ずるところがあってカワイイ〜〜〜になる。現場では靴もうちわも他の人の邪魔にならない程度の高さにしようね。

 

◾️TOKIMEKI LIGHTS /Perfume

TOKIMEKI LIGHTS

TOKIMEKI LIGHTS

  • Perfume
  • エレクトロニック
  • ¥255

 原点にして最強かつ至高、永遠のときめき…いやTOKIMEKIを放つ現場前ソンググランプリ受賞作(個人の感想です)。シングル『STAR TRAIN』カップリング時のバージョンとアルバム『COSMIC EXPLORER』収録時のバージョン(Cosmic Explorer-mix)でアレンジが異なりますが、私はイントロが追加されてより"主題歌"感(現場前の)が増した後者の方が好きです。ちなみにチョコラBBのCMソングだった。

 タイトルからしてもう「ときめきの光」なのでお分かりかと思いますが、歌詞が本当に電車・バス・飛行機etc.に揺られながら現場に向かうあのワクワク感にぴったりマッチしている。まず

You ready for this?

から始まる時点でもう良くない?始まるじゃん 現場が……

ああ 爽やかな朝を迎えて

小鳥のさえずりも 聞こえそう

眠いまぶたを起こして ときめきを探す

なんと現場のある一日の始まりから寄り添ってくれる仕様。遠征時、始発に乗らないとどうしても間に合わない時もばっちり。

そう 思い出す 一年前や

もっと前だって こんな季節に

そう いつも不安とドキドキ

旅をし続けてきたよ 今も

毎年似たような時期にありがちなツアー、なんと去年やその前の現場を振り返るところからサポートしてくれます。そして最後サビ前に「今も」と現在軸に戻ってくる神作詞。ヤスタカ現場に向かいながら作詞した?ちなみにここまででまだ1番サビ前です。

 サビは書いてるともうキリがないので全体的に感じて欲しい。ときめくままの旅を……

 2番メロは、この現場のある一日が永久に続いてほしいけどでも……というオタクの葛藤を鮮やかに切り取った、幾多のオタクのbioを彩ってきた名文となっています。こちらで本記事を締めくくりますが、これに勝てる現場前ソンググランプリがいるなら出てきてほしい。会いたいよ以外で頼みます。

ずっと 流れない 時の中で

こんな世界に 囲まれたいけど

いつか 失ってしまうのが

こわいものほど美しい きっと

*1:遠征の時はさすがに道中の時間が長すぎるので全然関係ない交響曲とかドラクエのサントラとか聴いてます。遠征で聴くドラクエのサントラめっちゃ冒険の旅感あって楽しいのでおすすめ。

*2:ちなみに途中でボーカル役が交代になったらしく、現在はこの音源の方ではないそうです。SHOW BY ROCKはなんかそういう交代が多いイメージある。

*3:三森すずこさんの所属レーベルは本当にポニーキャニオンです。

2023/09/14 06:20〜07:08

 自分で思うよりずっと、リップモンスターの広告掲示が停止になったのが堪えたようで、MVを観ながら涙が出てしまったり、胸の奥が搾られているような感覚が続いていたりで相当ストレスがたまっているようなので、現時点で考えていること・思っていることを吐き出しておく事にした。ただのオタクの現時点での個人的所感であり、特に議論やご意見は求めていないのでそれを前提に読んでいただければ幸いである。今後自分が見ていくものによって、ここから意見が変わっていく可能性も当然ある。あと内容は別にまとまっていないので、繋がりが悪かったり途切れたりしている。

 

 まず最初に、性加害に対して憤り被害者に対して補償がなされてほしい気持ちと、応援しているタレントが努力と研鑽の果てに掴んだ仕事を奪われていくのを見せられ続けて消沈する気持ちは両立する、というのが大前提としてある。

 

 性加害は、(非常にデリケートな問題で素人な部外者のオタクが無責任に言及するべきではないというのは勿論承知しているが個人の印象としては、)きっとあったのだろうと思う。かなり時間が経過している被害者も多い中、証拠がなく証言でしか立証ができないのは仕方のない事だと思う。そもそも性被害者に証拠を要求できるものなのかも分からない。もし万が一証言を誇張したり被害を受けていない人が紛れていたとしても、多くの人が名乗り出ている中、全員がそうなわけはないだろう。被害者の人数は問題ではなく、一人でも被害者がいるのなら、タレントたちが愛した、私が応援するグループを作り出してくれたジャニーさんは、加害者だ、と思う。以下ではジャニーさんを元代表と表記する。前代表だとジュリーさんの事になっちゃうからね、いまや。

 

 元代表を加害者として私が認識している今、次に問題になるのは、私がジャニーズ事務所に所属するタレントを応援する事で性加害に加担していた事になるのか、という点だ。自分の支払っていた金銭が事務所に渡る事で、隠蔽を促進していた事になるのかどうかだ。実は私はここがまだぴんときていない。

 私がSexy Zoneを応援し始めたのは2019年正月前後なので、元代表が亡くなるまでのおよそ半年間は重複している。事務所の他のグループの事はあまり知らなかったので、事務所を応援している感覚はなかった(別に今もないが)。タレントが時々話題に出す代表のおじいちゃん、ぐらいの親しみはあった。さすがに重病で闘病中だったこの晩年の時期に性加害を起こしていたとは個人的には考えにくいので、私の認識上、あくまでファンという立場では…であるが、性加害を起こしている時期には触れてこなかった事になる。だからなんだという話だが、それが私の実感を奪っているような気がしている。

 私は現時点では、あくまで直接的な加害者は元代表個人であり、事務所の罪はそれを隠蔽してきた事である、という考えでいる。事務所の社員が云々…という一部報道もあったが、それは事務所が現時点で認定していないので考慮しない。もし元代表の個人的な加害に私たちファンが加担し得るとしたら、事務所に所属して活躍することでファンの私たちによる色々なもの…応援であり憧憬であり金銭であり時に恋情でありとにかくキャーとしか表現できない本当に色々なもの…が得られる、という魅力を供与する事だろう。ただ、それって何も、何も悪い事ではない。あのキャーを勝手に悪用したのは加害者だ。ナイフの製造者が責められる事がないように、元代表個人の加害に関しては、私たちファンが責められる謂れはないと思う。

 では事務所に対してはどうだろう。事務所の隠蔽に加担したかどうか。これも私の実感としてはないのだ。だって生まれた時からあの事務所はああいう感じで、そういうものだとメディアも社会もしていたからだ。むしろ私がSexy Zoneを応援し始めたあたり、元代表が亡くなって以降、体制が変わったり、新しい取り組みを始めたりしているのを感じていた。現体制下で表に出てきている人たちに、性加害の隠蔽を直接意図してやった人がいるような気がどうもしないのだ。ブラック企業に勤めていて明確な力関係の下にあった社員側に、なんで体制を告発しなかったんだ、と責めたりしないでしょ、という感覚。絶対的なトップ層が隠蔽をしていて、それ以下の社員タレント一同がもしそれを知る機会があったとしても、いったい何ができたというのだろう。ましてや告発したとしてもメディアによって黙殺される事が実証されている状態で。メディアにそうするよう根回しをした人物たちは、今はもう亡くなっていたり辞めていたりするとされている。

 

 被害者に対する補償は元代表が築いた財産である事務所から行うというのは理にかなっていると思うので、そこに対する異論はない。それは現体制が実際に加担していたかどうかに関わらず、その財産をもってすべきだろうと思う。

 今後二度とこういう事が起きないような風通しのいい環境作りや、現在所属しているタレントへのケアも、今の事務所が率先して行っていくべきだと思う。別に今回の事例がジャニーズ事務所に限った話だとは思わない。一般社会よりも起こりやすい構造になっているとは思うが、芸能界だけの話だとも思わない。社会全体に、こういう事例があった際の再発防止体制の整え方としてモデルケースになるようなものを示してもらえればありがたい限りだ。

 事務所の名称も、最終的には変えたほうが良いと思う。当然グループ名含む商標などの手続きに膨大な時間と費用がかかるし、そもそもグループとファンとの合意形成と最低限納得のいく代替案ができてからが望ましいのですぐにというのはまず無理だが、姿勢としてはそういう方向にあった方が良いと思う。

 私が望むのは上記3点だ。会見からは、1点目は伝わってきた。2点目は姿勢は見えたが、見せ方はあまり良くなかった気がする。外部の人間に断られまくって現実的に難しかったのだろうが、上層部の刷新感はなかった。断られまくったので一時的にこうします、刷新していきたいという姿勢はあります、というのは見せた方が良かったんじゃないかなと思う。3点目は姿勢というか方針だけは見せてほしかった。すぐには難しいという説明付きで。

 全体的に、具体的に実施するのはもう少し待ってほしいがこうしていくよ!というメッセージは感じられた。不足している部分はあった。と思う。

 

 会見を受けて、次々と大企業がCMを中止している。性加害は許されないものであり、補償とガバナンス改革が実施されるまでは取引を控える、とする意見が中心だ。ごもっともだと思う。後者については、このラインの改善がなされるまでは…という線引きまでもう少し具体的に示したほうが良いと思うが(全てに目を通してはいないので、具体的に示している企業があれば申し訳ない)。一方的に取引を停止するのだから、もしそれが一時的なものであるという前提なのであれば、そこまでを示す責任は取引先に対してはあると思う。我々一消費者に対しては特にないと思うので(社会へのメッセージとしてはあった方が良いけど)、もしかしたら事務所には直接示しているのかもしれない。

 もし補償がされようがガバナンス改革がなされようがただただイメージが悪いうちは今後の取引はしない、というのが本音なのであれば、綺麗事言ってないでそれを言えや、という気持ちは一消費者としてはある。広告塔に起用しているタレント個人が悪い事をしていないのは承知の上で何となくイメージが悪くなったから切ります、とはっきり言え、と。別にそれは営利団体である企業が持つビジネス上の権利だ。自分たちの都合で確実に加害者ではないタレントの仕事を奪います、というのはビジネス上特に問題はないので、そう表明すれば良い。

 

 今回の問題の本質を改善するには、とにかくタレントを起用せず、事務所に利益が渡らないようにすべし、というのが世間の風潮のように感じられてならないが、それは違うだろうと私は思ってしまう。それでは補償も、今後こういった事が起きないようにするための体制作りも進まない。進めるための金銭が事務所に渡らない。これまでの利益で何とかしろと言われるかもしれないが、それでは現在のタレントや職員の活動に影響を及ぼし、いずれにせよ安定的な補償やそのための調査、体制作りには繋がらない。社会全体がより良くなるチャンスには繋がらない。

 改善を促しつつ、そのために一時的な見合わせが発生するのは致し方ないが、基本的にはこれまで通りの経済活動を事務所にはさせるべきなんじゃないか、と私は思っている。直接性加害をした人間やその隠蔽を図った人間は罰せられるべきだが、現体制の中にいるそうでない人々には、過去の被害者への補償と、未来の体制作りに邁進してもらうべきだと思っている。

 

 長くなったが、ここまでが犯罪に対して憤り、事務所にこういう対応をしてほしいなという気持ちの部分。ここからが、ただただ努力と研鑽とその人間性で掴み取ってきた仕事を…しかもその掴み取る過程も間接的に見せてもらっている仕事を…本人に責任の全く無い事が原因でただただ奪われている今の事態に対する嘆きの部分になる。

 

 リップモンスターの広告が解禁された時、彼がこれまで積み上げてきた美しさ、美しくあろうとする事に対する(男女を問わない)スタンス、自身が作詞作曲したソロ曲のコンセプト、コンサートで毎回のようにそのアイテムを身につけていたという伏線撒きのうまさ、そういったあらゆる要素が噛み合ったまさに最高の広告だと思った。コンサート会場に合わせた最初の掲示場所からの全国展開時に、彼が脱走したような演出を加えてワクワク感を煽る手法も天才だと思った。CM映像も彼の美しさ強さが一瞬で十二分に伝わり、ブランドイメージともぴったり合致していて、これを作るのに関わった全ての人が鼻が高いだろうと思った。

 それが、あっという間に消えた。CMはYouTubeからも削除され、HPにもあのイメージ画像は掲載されていない。契約自体は残されているので、前述のうち「あくまで一時的な停止」という前提のもとに対応をしているほうの企業だと私は信じているが、現時点ではあの最高の広告がどこにも*1存在しないのは確かだ。なんて損失だろう。彼の在り方を知っているファンからすれば、なんていう悔しさだろう。

 どうか広告展開以外の他の活動に、なんの支障も出ないでくれ、と祈る事しかできない。ただ健やかに、幸せにアイドルをして、今まで通りたくさんの人に幸せを届けてほしい、と願う事も、できると思う。

 

 もし明日にはなくなっていたらどうしようと怯えて発作的にチケットを取ったケンティースカイライナーの車中でこれを書き、成田空港駅のトイレでリップモンスターが落ちていないかチェックをして、会社に向かいながら、そんな事を思っているのだ。こんなやるせない事、もう二度と味わいたくない。

*1:現時点では健人くんのインスタに映像自体は残っている。広告展開としての投稿じゃないからだろうか。それは今のところ許していてくれてありがとう企業。

『ChapterⅡ』全曲感想

公演入るまでに全曲書き終わりたかったんですが間に合わず…!後で追記します!

(2023/6/19追記)

 

前編↓

 

・Cream

 前編でも触れた通り、セクゾ史上初めてアルバムの最初を飾ったシングル曲。そこにどんな意図があるのかは前編で推測し(ようとしてしきれなかっ)たので置いておいて、少しの寂しさとそれを包み込むぐらいのでっかい幸福感に溢れていてめちゃくちゃ好きな曲である。

 


・EXTACY LUV

 今回のこんなん嫌いなオタクいないじゃん枠だと思う(前回は方向性はだいぶ違うけど個人的にはEliminator)*1。口笛なんて大好きに決まってんだから。今回のアルバムを頭から聴いていくと一番最初にぶち当たるアルバム新曲、しかも今回はリード曲であるPurple Rainより先にぶち当たる曲なので、この曲のイメージでChapterⅡというアルバムの方向性がかなり決定付けられると思うのだが、見事に"今回のアルバムは夜"というイメージを我々に植え付けて去っていく。

 もう健人くんの歌い出しから良いよね。Bメロのベースのカッティング?タッピング?なんていうのこれ?大好きです。聡さんの巻き舌もエグい。あとサビってもしかして勝利さんオク下ですかね。そうだとありがたいです。

 


・Purple Rain

 最初に聴いた時、BEAT CRUSADERS*2を好んで聴いていた中学時代が走馬灯のごとく脳裏をよぎって泣きそうになりました……が、残念ながら好きなアーティストのルーツをちゃんと掘るタイプではなかったので、元ネタである洋楽は全然わかんないんですよね。とにかく泣きそうになってた事だけ残しとこうと思います。サビの最後で解決するところとかね……

 何はともあれめちゃくちゃ振付が好き。ロマン⭐︎ティックのとこは変身ポーズみありありで本当にワクワクする。曲調も、Forever Goldと共通する製作陣・同じく昔のアメリカを彷彿とさせるコンセプトながら、ここまで昼/夜のイメージに差別化できるのか……とビビった。

 


・Stolen Heart

 カワイイ〜〜……浮遊感のあるオシャレな曲調でありながらカワイイ事ってできるんだ……歌詞はちょっと気弱で"君"が大好きな子のお話で、世界観や方向性としてはかなり初期の、ワンセクあたりまで遡ってもいいかもしれない。あの頃の子どもがそのまままっすぐな気持ちを抱いたまま大人になっている感……

 アルバム上は連続した曲順になっていないが、この後の『泡』あたりとも共通したポコポコ弾けるような音が心地良い。これまでのセクゾのアルバムであれば『泡』と連続させていたのでは?と思うが、敢えて(?)離したことで前編で触れたようなこのアルバムの雑多さが生まれているような気がする。地味にこのアルバムのイメージを決定付ける重要な曲順なのかもしれない。

 


・BUMP

 これのタイトルJUMPだったってマ?(マ)初めて聴いた瞬間からコンサートで聴くのが楽しみすぎて床踏み抜く勢いでした。こういう明らかにライブ盛り上げ担当大臣みたいな楽曲がアルバムに1曲入れられるようになったのって前作ザ・ハイライトの『Freak your body』からのイメージがあるんですが、それと比較してもイントロが壮大すぎて最初に聴いた時なんかの映画始まった?と思った。

 ドゥンダッドゥンドゥンドゥダッのとこはEXTACY LUVの口笛とタメ張るぐらい嫌いなオタクおらんやろポイント高いと思う。あと一番最後に声だけが残るとこ、あそこの声の重なりが美しすぎて最高。こんだけ盛り上げておいて最後美しいんかい!

 


・泡

 イントロの弾ける音、これなんの楽器なんだろう。ここの時点で最高。歌詞の世界観がこれまでのセクシーにはなかった感じで、こういう事があるからやはりアーティスト提供曲はおもしれえ……となった。もうこんなん大人のための聴く絵本じゃん。ベースの入ってきかたも実にさりげなくて良い。

 サビの"take me take me"の切ない高音から始まって降りてくる感じが、水の底から空を仰ぎ見るような気持ちにさせられて、哀しいような心地いいような不思議な感覚になる。ぷかぷかと漂ったかと思えば水底に沈むようなこの感覚を表現できる音楽、やばいな……

 


・Message

 アニメED感のすごいこの曲、「This is a message for our days…Glory days」とある通り、これまでのセクシーの歩みに寄り添ったような、タイトル通りのメッセージがまっすぐ胸を打つ。「あの日の夢の続き」の"夢"が何を指すのかは分からないけども、『Dream』で締め括った去年のコンサート群を思い出して涙ホロリした。

 あと曲調もストレートでとても良い。合唱曲風にアレンジして全国の小学校とかで歌ってほしい。

 


・Take A New Step

 もう"アイドル"の日本語訳は"確信犯的救世主"にしようよ。この曲を「一番アイドルらしい曲」と評した聡ちゃんマジ信じられ聡ちゃん。ダンスのステップが目に浮かぶような、浮き立つような曲調も良い。

 『Message』でこれまでの歩みを肯定した後にこの曲が来る曲順もいいよね。不安を吹っ飛ばしてウキウキとどこまでも前に進んでいけそうな高揚感、幸福感。早くパフォーマンス観てえ〜〜!!!

 


・Make You Mine

 俺…(当時)ガキだから難しい事は分かんねえけどよ…要するにコナンのアニメEDって事だよな…?となってアルバム発売直後ぐらいにTwitter検索して↓になった同志を探しています。この謎鳥本当に腹立つ。Twitterのアイコンの鳥のなれの果てって事?こわ

f:id:mikozezone:20230619161309j:image

 幼心に90年代末の事を思い出そうとすると、なんだか全てに少しだけ暗い影を感じるのは後世フィルターでしょうか。ラブマだって影の反動であんな感じになってると思ってるからね。この『Make You Mine』にはもうそんな感じの時代の空気感が色濃く漂っているような気がする。夜の街……無駄に瀟洒な造りのビル……猥雑なネオンサイン……あの頃のマックの安い油の臭い……雨に滲む車のライト……洗い流される吐瀉物……道端に打ち捨てられたジャンプ……鮮やかな色の傘……浮き上がる君の後ろ姿……

 


・Sad World

 『Make You Mine』から更に影の色を濃くして、いよいよ寂しさの中に沈んでいくような楽曲。『Make You Mine』もそうだし、もっと遡れば『Purple Rain』『泡』など何かと水や雨の気配を感じさせる楽曲がこのアルバムは多い気がする。梅雨だからそう感じてるだけかもしれないが、前編でも触れたアルバム曲ダイジェスト動画でもこの『Sad World』あたりは背景が雨の風景になっていたので、ある程度はわざとなんだろうな。

 夜を描くこのアルバムにおいて、この曲はぐるぐると考え込んでしまう"眠れない夜"を具現化したような曲だなと感じた。ここで一度沈み込むから、次が映えるんだよな。

 


・Trust Me, Trust You.

 この曲順で聴くトラトラ、カタルシスが気持ち良すぎるな……最初から『Sad World』とセットで作った?と聞きたくなるぐらい好き。

 もちろんシングル単体の時点でも、最後に一筋差し込む希望の光のようなものは感じられたんだけど、あくまで静かに終わった『Sad World』との対比でこの曲の持つ光の側面がより強調されていて最高。

 


・再会の合図

 前編でも触れた通り、ここまで曲調的にはシリアスめにきていたのでここで!?!?wwwwという感じにはなるんだけども、『Make You Mine』あたりからずっと描かれていた執着のような絆が徐々に友情へとグラデーションで収束していってここで爆発すると捉えると、必然的な曲順なんだよな。ここに関しては曲調の繋がりよりも歌詞の繋がりを重視したのかなと感じた。

 健人さんのジジイになっても〜!のとこがね、好きでね……あと聡ちゃんのちょっとがなり入れた感じの歌声が新鮮。

 


・長電話

 こういうテーマの曲ができるのってまさに今!だよな〜と思った。親元から離れてしばらく経って、実家の親とのやり取りも定型化してきて……という年代にセクシー達がなったからこそのこの曲。

「泣いたら笑ってくれた事も覚えてないけど」は赤ん坊の頃を指していると思うのだが、セクシー達が赤ん坊の頃っていつだ?と考えてみると全員90年代で、このアルバムの主な時代感もおそらく90年代あたりを想定していて……

 


・せめて夢の中でだけは君を抱きしめて眠りたい

 JRのスキーのCMだ!!!!!スキー場のリフトのとこの音質ガッサガサのスピーカーで宇多田ヒカルとこの曲しか備え付けのCDないんかレベルで交互に流れてたやつだ!!!!!と謎の興奮をしてしまいました。学生の時にこの曲を吹奏楽アレンジして演奏したら父兄から大好評だったない記憶がある*3

 休みの日に親に車で少し遠いプール施設まで連れていってもらって、ひとしきりはしゃいだ帰り道に車の中で流れていてうとうとしながら聴いていた幼い頃の記憶もある。曲が終わったら何も流れなくなってしまって、助手席の母がカーステレオからCDを取り出して、たくさんCDが入ったボックスにしまって次のCDを選んでいて、えっChapterⅡってあの時車の中で聴いていたCDだったのか……?

 


雨に唄えば

 好きすぎた……アプリで通常盤を聴いていると上記『せめて夢の中〜』でノスタルジーに浸った直後にやってくるのでもうすごい。これ以上浸らせないでくれ。

 勝利くんの歌声が、ゆるっとした曲調・素朴な歌詞にドンピシャすぎて最高。勝利くんは「あんまりメッセージ性を感じすぎないで」的な事を言っていたが、ふわふわ聴いていても自分の幼い頃と重ね合わせてしまうし、ラスサビで舞台の真ん中に立つ勝利くんのことを思い浮かべてちょっと泣きそうになる。この"ちょっと"感がまたいいんだよな、この曲。

 


・My World

 はわわ…………そんな…………こんな…………になった初聴時のインパクト。どちらかというとサウンド的には洒落感を重視してきた近年のソロ曲群から、ここにきてこんなゴリゴリ重低音ドーン!!!強い意志バーン!!!な曲が来るとは…………

 その人の生命力を削って振りまかれる煌めきはアイドルがどうしても我々を惹きつけてしまう理由になる魅力の一つだと思うが、風磨くんのこの曲の場合、「身を削って」「魂を削って」といった言葉の方が似合いそうな、深く切実な何かが感じられて慄いてしまう。この先に何があるんだろう。

 

・Turbulence

 Mermaidから実に5年振りの聡ちゃんのソロ曲で、今の聡ちゃんがやりたい事を詰め込んだであろう意欲作。曲調がそれこそ乱気流のごとく移り変わりドキドキする。聡ちゃんの中にはカッコいい聡さんとカワイイ聡ちゃんがいるのは周知の通りですが、『Turbulence』を聴いてカッコいい聡さんって200色あんねんになった。

 というか今回のアルバムで特に顕著だけど、聡ちゃんの歌い方がどんどん多彩になってきている気がする。

 

・ROSSO

 赤ワイン飲みながらBLUE NOTE TOKYOまたはBillboard Live 東京で生演奏で聴かせてほしすぎて暴れかけたがそんな事したらその日が命日になりかねないのでやめておいた方が安全。私がピアノ自信人(じしんちゅ)なら絶対絶対やってた。メロディーにいっぱい♭が付いてる事だけは把握しています。

 提供いただいたPenthouse・浪岡さんとの制作が本当に楽しかったようで各媒体で話していて、その中で「メロディーが一番生きる歌い方を研究した、7時間かかった」みたいな事を言っていたが、その甲斐あって健人くんの声という楽器がアドリブ演奏のごとく自由に音の中を這い回り、メロディーと絡み合い溶け合いとんでもない事になっている。マジで聴いてほしい。

*1:私の「嫌いなオタクいないじゃん」枠は「他のユニット(次元問わず)でカバーしてもハマりそう」という観点が入ってるかもしれない。EXTACY LUVの場合はあんスタのオタクだったらカバーさせたいユニット秒でいっぱい出てくるなと思いました。

*2:以前に「セクシーに歌ってほしいBEAT CRUSADERS」なる怪文書を残してしまいました。バンド自体の紹介はそちらをご覧ください。

*3:多分本来は米米CLUB浪漫飛行あたりの記憶である。

『ChapterⅡ』と前作『ザ・ハイライト』との比較

 昨年末のドームコンサートでの勝利くんの言葉を借りるならまさに「新章、幕開け」といった意気込みを感じさせるタイトルである、新アルバム『ChapterⅡ』。その内容を、がっつり前作『ザ・ハイライト』の流れを踏襲したものにしてきた事に、これまでやってきた第一章への自信と誠実さを感じさせられる、そんなアルバムであるように思う。*1

 ツアーのパンフレットや各種インタビュー*2でメンバーが「『ChapterⅡはザ・ハイライトの夜版、続編」といった趣旨の発言をしているが、まさにその表現がぴったり。"80〜90年代意識"と"夏の香り"がアルバムを貫く軸だったザ・ハイライトと比較すると、ChapterⅡは"90〜00年代(一部10年代?)意識"と"夜の香り"がChapterⅡの軸であるように思う。楽曲の細部はもちろん違う部分も多いが、ざっくりいうと「昭和と夏」「平成と夜」みたいな…………

 そこで今回は、全曲の感想以外にも、ザ・ハイライトとの比較についても感想を残しておこうと思う。よろしくお願いします。

 

前作『ザ・ハイライト』の感想↓

 

◾️時間帯問題

 前述の「ザ・ハイライトは昼、ChapterⅡは夜」というのはだいたいは合っているが微妙に違うかもしれない。というのも、上で挙げたそれぞれのダイジェスト動画では、背景映像のイラストによってかなりはっきりと時間帯イメージの描写がなされている。

 ChapterⅡダイジェスト動画背景の変遷をまとめると、以下のようになる。

・M01.Cream〜M05.BUMP→サーチライト

・M06.泡〜M08.Take A New Step→流れ星

・M09.Make You Mine〜M12.再会の合図→ちょっと暗くなって雨

・M13.長電話→雨が上がる

・M14.せめて夢の中〜→空が明るくなっていく

 一方、ザ・ハイライトダイジェスト動画は以下のように変遷する。

・M01.Forever Gold〜M05.Iris→昼(Iris後半で夕焼けが始まる)

・M06.SUMMER FEVER→夕焼け(終わる頃に完全に日が沈む)

・M07.Story〜M10.休みの日くらい休ませて→夜(明かりがつく)

・M11.LET'S MUSIC〜M14.Ringa Ringa Ring→夜(看板のネオンが光る)

 この二つの映像を比較した時、ザ・ハイライトの終盤の夜の空の色よりもChapterⅡのそれの方が、最初のCreamの時点からかなり明るい水色に感じられる。例えば0時前後の夜にしては、ちょっと明るい。もちろん絵自体もタッチも配色も違うので純粋には比較できないが、これを見る限り「ザ・ハイライトは昼〜夕方〜夜中」「ChapterⅡは深夜(イメージ3時ぐらい?)〜夜明け」イメージなのではないか?という想像がされる。その場合、やっぱりChapterⅡはザ・ハイライトの時間軸の続き、延長線上にあるのだと思えて、非常に楽しい。

 または、ChapterⅡの空色が明るいのは時間帯によるものではなく、都会のネオンに照らされているからでは?という想像もできる。その場合、周囲に何もなさそうなガレージだったザ・ハイライトよりも、より「都会性」を強調する意図があったのかもな……と考えられて、楽しい。結論、楽しい。

 

◾️曲順について

 これに関しては、前作ザ・ハイライトがめちゃくちゃ分かりやすく、前後の曲調の繋がりがスムーズな箇所が多くてこちらの感情コントロールが抜群に上手かったので、今回もその路線で来るのかな〜と思っていた。

 聴いてみると、今回ももちろん巧みな曲順の箇所も多いが、それよりもどちらかというと飽きさせなさ・目まぐるしさのほうを重視したのかな、という感想になった。今回は「東京の夜に繰り出す」というテーマがあったり*3、楽曲の年代幅も前作より広がったりで、雑多さを敢えて強調する構成にしているのかな〜と思う。

 全体構成の思想としては、ザ・ハイライトとChapterⅡは共通している箇所もありそうに思う。これまで(ザハより前)の構成なら、なんとなくMessageは中盤には来ないような気がする。再会の合図前あたりか長電話の後に置きそう。そこを敢えて外して、中盤で前半の締めくくりとして置いてきている感。ザ・ハイライトでも同じ7曲目のStoryで前半の感情盛り上がりポイントを作ってきている。ここでは仮に、前半7曲・後半7曲に分けてそれぞれの比較をしてみる。

 

◾️前半7曲について

 前半7曲は、ザ・ハイライトとChapterⅡいずれもアルバムの世界観固めをしにいっているように感じる。ザ・ハイライトではタイトルや歌詞に直接的に"夏"の単語を含む曲を多く盛り込み、リード曲2曲も惜しみなく投入。一方のChapterⅡも、それぞれ異なる夜の香りがする曲を並べて「(雑多な)東京の夜の街に繰り出す」感をこれでもかと押し出す。夜の万華鏡や〜(?)

 最も異なるのは始まり方だろう。リード曲Forever Goldから始まってアルバムコンセプトをいきなりガンとぶつけてくるザ・ハイライトに対して、ChapterⅡは最新シングル曲であるCreamから始まる。CreamはもちろんOPにも相応しい華やかさを持っている曲ではあるのだが、今回のアルバムの為だけに作られた曲ではない*4。アルバムの世界観を聴き手に飲み込ませるには不向きと言える。実際、これまでのSexy Zoneのアルバムは全てアルバムリード曲から始まっており、*5シングル曲から始まったアルバムは今作が初めてである。

 ではなぜそんな始まり方にしたのか。やはり、「ChapterⅡはザ・ハイライトの地続きの続編である」という意識が大きいのではないだろうか。もう今更アルバム世界観の説明とか必要ないよね?着いてこい、今回初めて聴く人は最新シングルのCreamから入るからそのまま着いてきてね、といった自負をなんとなく感じ取った。これはまじで私の感じ取りなのでなんの責任も持てませんが……

 そして前半締めくくりの曲とそれぞれで仮定した、Storyと Messageについて。どちらも感情の盛り上がる曲である事は確かだが、盛り上がり方はかなり異なるように思える。波の音から静かに始まり、歌詞通り「真夏の夜のStory」夏と恋の話であるStoryは、静かな幸福感と僅かな切なさをもたらすバラード曲。一方のMessageは、90年代アニメED感漂う正統派応援ソングであり、Sexy Zone自身の姿とも重なる歌詞にポジティブな感情が湧き上がってくる。この"感情の湧き上がり方"がそのままザ・ハイライトとChapterⅡを通して聴いた際の読後感ならぬ聴後感の違いに繋がってくるような気がする。

(ちなみにMessageの作詞を担当したHIKARI氏のツイートが以下。圧倒的現実。)

 

◾️後半7曲について

 後半7曲に関しては、途中まではかなりザ・ハイライトとChapterⅡで同じ「2曲単位で曲をまとめる」構成になっているように感じる。ザ・ハイライトは最後までこの構成で突き進む。電子音の目立つダンサブルなペアEliminator・Freak your body、音楽のハッピー感で繋がる休休・レツミュ、圧倒的な夏のエモSummer Ride・Dream、最後に夢のようにレトロな楽曲に回帰するリガリガ、といった具合に。

 ChapterⅡも、時代感こそ異なるが洒落たサウンドで恋愛を歌うダンサブル楽曲Take A New Step・Make You Mine、シリアスでドラマチックな曲調のSad World・トラトラあたりまではペアが成立しているように思われる。また最後の楽曲がまたまた夢のようにレトロな…というか今回は私の感想とかじゃなくガチで「夢の中」て言ってる…せめて夢の中〜なのも共通している。*6

 唯一相違しているのが、再会の合図・長電話のペア。ここ、曲調的には真反対と言っていい。歌詞のテーマ的には前者が友情、後者が家族の「継続する絆」を歌っているので全然余裕で繋がりあるのだが、さすがに曲調が違いすぎてペア感はあまりない。私は前作のSummer Rideからラストまでの流れがめちゃくちゃ好きなので、前作と同じような聴後感を求めるなら再会の合図か長電話の後にもう一曲しっとりした曲が欲しかった気持ちもある(前作と同じ感覚で聴いているとまだしっとりポイントが溜まりきっていないので、せめて夢の中で〜でラストな感じがあまりしない気がする)が、この違いこそがChapterⅡがザ・ハイライトの続編でありながらも決定的に異なるポイントとして作用しているような気もする。

 

 Storyのような切なさを孕んだ盛り上がりではなくMessageの現実を高らかに鼓舞する盛り上がりを選び、夏のエモーショナルな一瞬の切り取りではなく変わらぬ繋がりを描く事を選んだChapterⅡ。地続きの続編でありながら、ただの焼き直し・ただの夜版にはしなかったSexy Zoneの意地を、曲順からでもなんとなく感じ取ることができました。

 

 

そしてここまでお読みいただき大変申し訳ないのですが、ここまではあくまで『ChapterⅡ』全曲感想の前段として書くつもりだったのに、盛り上がってしまいちょっと長くなってしまいました。

なので全曲感想は後編にします!今回ソロ曲もあるし!忙しい!!!

 

2023/06/09後編書きました↓

*1:実際、そんなような事をパンフでメンバーも答えている。パンフの内容なので詳細は伏せます。

*2:「mg」2023年5月号や、「anan」2023年6月14日号など

*3:初出は多分YouTubeの『Purple Rain』MV紹介文のあたりだったと思う。その後もパンフとかで明言されている。

*4:アルバム収録曲として作られて先行シングルカットされる…という例ももちろん世間にはあるが、Creamの場合はドラマ挿入歌として書き下ろされた事が明言されているので該当しない。

*5:イントロを除いた場合。また、1stアルバム『one Sexy Zone』は明確なリード曲の想定がなさそうだが、新曲『完全マイウェイ』で始まっている。

*6:今作はサウンド的にもレトロ感はほぼない、というか作中一番今っぽい音をしている気がするCreamから始まるので、ザハみたいに「アルバムの最後で最初の曲と同じ時代感に帰る」という効果はあんまりない?……と一瞬思ったが、今回せめて夢の中で〜で回帰する先はCreamじゃなくてForever Goldなのかも……ザ・ハイライトとChapterⅡを連続して通して聴いてみたい。