三ヶ月坊主

個人的嗜好をSexyと戦わせるゆるオタク

超個人的にSexy Zoneに歌ってほしいフジファブリック楽曲

懲りろよ。

「超個人的にSexy Zoneに歌ってほしいフジファブリック楽曲発表会」やります。

 

 きっかけは「梅雨明けて夏始まったしフジファブリック聴くか」→「これ全部風磨くんに歌ってほしすぎるな」という単純な発想です。四季の移り変わりのタイミングでフジファブリックを聴くのがルーチンなので……

 万が一ご存じない方が読んでいらっしゃるとあれなのでWikipediaを見ると、

フジファブリックは、日本のロックバンドソニー・ミュージックアーティスツ所属。志村正彦 (Vo&G)を中心に2000年に結成された日本のロック・バンド。2002年にインディーズで1stミニアルバム『アラカルト』をリリース。2004年4月、現メンバー3人を含む5人編成でシングル「桜の季節」でメジャーデビュー。2009年12月24日に志村が急逝するも、バンドは残されたメンバーで活動を継続することを表明。2011年夏より山内総一郎 (Vo&Gt)、金澤ダイスケ (Key)、加藤慎一 (Ba)の3人による新体制で本格的に再始動する。

 との事です。

 叙情的だったりエキセントリックだったりする歌詞、じわじわと哀感を呼ぶ独特の曲調、めちゃめちゃ癖のあるボーカル、高い技術を持つ楽器隊による絶妙なグルーヴ、日本のバンドPV史において「可愛いのか可愛くないのか絶妙に分からない真顔の女の子が出てくる」*1という様式美を打ち立てた数々のPVなど、非常に特徴のあるバンドである。

 

 先に断っておくと、私は上記のうち「Vo.志村さんが亡くなるまで」のフジファブリックしか知りません。たまたまですが、彼の死後しばらくして音楽をあまり聴かない時期に入ったため。なのでこの記事でもその時代の楽曲しか取り上げませんので予めご了承ください。また、公式にPVがある曲のみ取り上げています。

 

 ”トンチキ”と言って差し支えない歌詞がままある事、かと思えば情景が目に浮かぶような聴き手の感情を揺さぶるフレーズが刺さってくる事など意外とSexy Zoneと共通する要素があるのでは?などと思いつつ、

説明はいいから曲聴いてくれや!!!!

 

※曲は原則発売日順に並べています。(複数回リメイクされている『茜色の夕日』除く)

 

・桜の季節

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2004/07発売の1stシングル。

oh ならば愛をこめて so 手紙をしたためよう

作り話に花を咲かせ 僕は読み返しては 感動している!

フジファブリック初期のシングル4作は「四季盤」と呼ばれ、それぞれ四季を表す歌になっている。この曲は「春」でいわゆる桜ソングだが、どこか和を感じさせる独特の乾いた曲調、なんとなしの諦念漂う歌詞が印象に残る。

別れの季節を歌ったこの曲は、ぜひマリウスに歌ってほしい。多くの友人と別れてドイツを発った彼が、桜という日本の象徴のような光景の下で別れを歌うのもオツだろう。

・陽炎

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2004/07発売の2ndシングル。

窓からそっと手を出して やんでた雨に気付いて 慌てて家を飛び出して

そのうち陽が照りつけて 遠くで陽炎が揺れてる 陽炎が揺れてる

四季盤「夏」の曲。子供の頃の記憶を辿る歌詞、ドラマチックな盛り上がりを見せる曲調。胸をしめつけられるような曲である。

これは風磨くんと勝利(さときく)でしょう。私の中でこういうノスタルジーはさときく担当って決まってるんだ。そうだろ。あの兄弟感がいいように作用する気がする。架空の思い出、架空の絆なのにめちゃめちゃ真に迫って私たちに見せてほしい。

・赤黄色の金木犀

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2004/09発売の3rdシングル。

赤黄色の金木犀の香りがして たまらなくなって

何故か無駄に胸が 騒いでしまう帰り道

四季盤「秋」の曲。これまた走り出しそうな盛り上がりが心の奥深くを抉ってくる曲である。秋って描くのが他の季節に比べて難しい気がするんですよね。魅力的な季節だけど、春のように象徴的な「出会い」「別れ」みたいなテーマもなく、夏や冬のような極端な気候・テンションもない。だがこの曲は間違いなく秋。秋のエモーション全部詰まってる。

この曲は風磨くん。ソロコンを秋に開いてこれ歌ってくれ。苦しそうに歌い上げてくれ。それだけだ。

・TAIFU

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2004/11発売のメジャー1stアルバム『フジファブリック』収録。

飛び出せレディーゴーで 踊ろうぜ だまらっしゃい

飛び出せレディーゴーで 踊ろうぜ だまらっしゃい

お待たせしました、トンチキ歌詞タイムです!

なんかこの曲ぐらいからな気がするんですよね、エキセントリックな歌詞が出てきたの……。*2地味にPVも狂気。でも曲がバチクソかっこいいのでなんか大丈夫な気がしてきてしまう。狂気だ。

この曲はバチクソかっこいいので健人くんと風磨くん(ふまけん)で。こんなに疾走感があるのにあえて無表情で淡々と歌うのがかっこいい曲なんだぞ。頼むぞ。バチバチにキメつつクールにだぞ。頼むぞ。

・銀河

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2005/02発売の4thシングル。

U.F.Oの軌道に乗ってあなたと逃避行 夜空の果てまで向かおう

U.F.Oの軌道に沿って流れるメロディーと 夜空の果てまで向かおう

四季盤「冬」の曲。バンドの代表曲と言って差し支えない。PVで女の子が踊り狂うケチャはあまりにも有名。メロディーと歌詞に変態的なまでのセンスが炸裂した、一度聴いたら二度と忘れないであろう、日本のバンド史に残る名曲だ。

この曲は健人くんの静かな狂気が似合う気がしてならない。途中まで押し殺されていた感情が、サビ(上記歌詞)で初めて漏れ出てくるような……。どこを見ているのか分からない目で歌ってほしい。

・虹

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2005/06発売の5thシングル。

遠く彼方へ 鳴らしてみたい 響け!世界が揺れる!

言わなくてもいいことを言いたい まわる!世界が笑う!

四季盤が終わり、雨上がりの虹の日を描いた曲へ。ポップなキーボードの目立つリズミカルな曲調だ。歌詞もなんだか幸せな感じで、空へ抜けるような晴れやかさがある。

この曲は全員で歌ってほしい。今回取り上げる曲の中で、一番Sexy Zoneがもたらす多幸感に近い曲なような気がする。あとこのPV最後のおふざけを全員でやってほしいんだなあ こぜを

・茜色の夕日

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2005/09発売の6thシングル。

君のその小さな目から 大粒の涙が溢れてきたんだ

忘れることはできないな そんなことを思っていたんだ

この曲は初出はインディーズ時代の1stアルバム『アラカルト』(2002/10発売)なのだが、このPVはメジャーデビュー後にリメイクした際のものである。最近だと菅田将暉くんがカバーしたらしい。ゆったりとしたバラードで、いやというほど過去の感傷に引きずり込まれる。

この曲は下記の歌詞一点だけでもう決まりましたが、聡くんに歌ってほしすぎる。

東京の空の星は 見えないと聞かされていたけど

見えないこともないんだな そんなことを思っていたんだ

こればっかりは東京出身の上3人や、そもそも日本出身ではないマリウスには歌えない歌詞だと思う。沁みるような優しい歌詞が彼には似合う。

・モノノケハカランダ

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2005/11発売の2ndアルバム『FAB FOX』収録。

獣の俺 轟け! もうモノノケ ノケノケ!

やっぱこういう歌詞くるとわくわくしちゃうな。サビ(上記歌詞)がこんな事言ってるって今初めて知った。サビ以外は割と普通の歌詞では?と思うのはもう毒されている証なのだろうか。「ハカランダ」とはギターに使われる木材だそうです。これも今調べて初めて知った。

曲調とサウンドはシンプルかっこいい。間奏のギターソロとか。ので、健人くんと聡くん(けんそう)のクールコンビ(注:パフォーマンス面のみを指す。)にお願いしたい。いやパフォーマンス一番クールなのけんそうじゃない?色気がありつつ冷んやりした感じがするんだよ。イメージでお届けしています。

・Sufer King

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2007/06発売の8thシングル。

サーファー気取り アメリカの彼 (×3)

王様気取りのメメメメメリケン!!

デコトラで来た。なPVのインパクトが強すぎる楽曲。なぜデコトラ。なぜビーム。なぜ忍者。なぜ空手。なぜ芸者。一番謎なのは、その謎な世界で笑わずに演奏できるメンバーだ。断っておくと、メロディーセンスは変わらず最高だし、ブラスパートは東京スカパラダイスオーケストラでめちゃめちゃクールだ。

これは最後のビームバトルをやってほしいという理由だけで勝利とマリウス(しょりマリ)に歌ってほしい……すまんこんな理由で……でも二人とも謎にノリノリでやってくれそうなんだ……あとマリウスは全くメリケンアメリカ人)ではないので注意。

・パッション・フルーツ

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2007/09発売の9thシングル。

夢の中で あやかしパッション 響き渡るファンファーレ

僕は踊る道化師のようだね

ゆうべの君は 悪の化身で 例えばならバンパイア

甘く熟れた果実のようだね

大丈夫?そろそろ疲れてない?

変態性という意味では、今回取り上げた曲の中ではなんか断トツトップなのではないだろうか。ねっとりしたボーカルと湿気たっぷりのギターサウンドがやばいし、背後でなんかずっと謎のキーボードが鳴っていて頭がおかしくなりそうになる。

これは健人くんの動的な狂気に合いそうな気がする。『銀河』はあえて彼の歌の持ち味を殺した歌い方をしてほしいと書いたが、この曲は自由にねっとり歌ってほしい。なんかこう、微笑みながら……(ろくろを回す仕草)

若者のすべて

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2007/11発売の10thシングル。

最後の花火に今年もなったな 何年経っても思い出してしまうな

ないかな ないよな きっとね いないよな

会ったら言えるかな まぶた閉じて浮かべているよ

昨年からLINEのCMで使われているので、2019年現在の知名度では『銀河』を超えたかもしれない。多くを語らないのに情景が目に浮かぶような歌詞が素晴らしい、数多の青春を彩ってきた名曲。サビ(上記歌詞)の出だし「最後の花火に今年もなったな」で涙腺が自然と緩んでしまう人は多かろう。

これは勝利くんに弾き語ってほしいんですよね。ソロ曲『風景画』の最後を聴いた時、なぜかこの曲の歌詞を思いだしたので。何気に勝利くんもこの曲*3をラジオで流しているので、彼の感性に通じるところがあるのだろう。

・Sugar!!

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2009/04発売の11thシングル。

全力で走れ 全力で走れ 36度5分の体温

上空で光る 上空で光る 星めがけ

急にイノセントな歌詞になったので驚いたのが今となっては懐かしい、ボーカル志村さん生前最後のシングル。歌詞通りの疾走感あるドラム*4に乗せて、純粋なメッセージが響いてくる。

以上の要素を踏まえこ~~れは聡マリでしょ。言葉はもういらない(©Electric Shock)。聴いてください。

 

という事で個人の妄想爆発でお届けしましたが、フジファブリックというあの時代の素晴らしさ、(妄想の中でだけど)Sexy Zoneの歌声・適性の幅広さを(妄想の中でだけど)感じられて個人的にはめちゃめちゃ満足しました。ご静聴ありがとうございました。

 

 

余談:私が初めてライブに行ったアーティストはフジファブリックです。前々から訴えて、やっと友達とライブに行く事を親に許してもらい、喜び勇んで今はなき厚生年金会館(新宿3丁目あたりにあった中規模の会場)に向かいました。その時目を輝かせて買ったライブグッズ、ベースの加藤さんがイラスト書いた日めくりカレンダーは現在部屋に飾ってあります。デビュー5周年記念ライブツアーという事で、当時最新アルバム『CHRONICLE』の曲中心に好きな曲をたくさん聴け、初めてライブという空間の楽しさに触れました。「10周年、15周年とこんな感じで続けていきたいですね」的な事をのんびりと楽しそうに志村さんが語っていたのを今でも覚えています。5年後、10年後、私はどんな私になっているのか、まだ音楽を聴くのは好きなのか、好きならばまたこのバンドのライブに来たいなと思いを馳せていました。まさかそのライブから2ヶ月後に志村さんが亡くなるとは思いもせず。亡くなった事を知った次の日、ライブに連れていってくれた友人と部活で顔を合わせた瞬間、涙が止まらなくなってしまった事を今でも覚えています。

今を生きて、今の私に音楽を届けてくれる推しの存在は当たり前ではない事を、その尊さを、志村さんの死を思い出す度に強く感じます。5年はとうに過ぎ、そろそろ10年経ちますが、幸い私はまた音楽を好きになりました。この記事を書くにあたって、現体制のフジファブリックの曲も聴きました。またあのバンドのライブに行きたくなりました。長い事聴いていなかったのを後悔するほど。それでも2019年、生きていてほしかったなあ。

*1:この記事にも例がいくつかあるが、今回取り上げたPVは大半がスミス氏の作品である。https://basement-times.com/post-6443/

*2:と思ったが、『ダンス2000』なんかも割とやばかった。サビがほぼ「いやしかし何故に」しか言ってないのは狂気だ。

*3:ただしAP BANKのカバー版

*4:当時椎名林檎がボーカルを務めていたバンド・東京事変のドラム刃田綴色さんによるもの。ちなみにこの曲含むアルバム『CHRONICLE』のプロデューサー亀田誠治さんも東京事変のメンバーだ。別件ですが東京事変もいいぞ。